昨日夕方に大分から福岡に戻り、本日は再び大阪へ移動。

 

明日は大阪で1級キャリアコンサルティング技能検定の実技論述対策講座を開催することになっています。

 

今回の大阪での講座は、

今年度からの論述試験出題形式変更に伴い、

実践的な側面から実技論述試験への対応力を磨くことに特化した目的でプログラムした講座です。

本プログラムは出題形式変更の発表があった後にスケジュールを追加した講座のため、

対面型のみ10月7日に福岡、11月5日には横浜とそれぞれ各会場10名様定員で開催してまいりました。

そして明日の大阪が最終予定となります。

 

過去問の設問をアレンジしただけではなく、

出題形式変更がどのように変化したとしても、

変化しなかったとしても、

事例指導の面接について事例指導者に必要なスキルのポイントを網羅した形での論述事例学習プログラムを目指しています。

 

なお、上記3つの会場での講座に参加ができなかった方で本プログラムの受講を希望いただける際は、

凝縮版(120分)を11月29日(水)19時からオンラインで実施する予定です。

※本オンライン講座はCVCLAB主催ではなくJCC主催特別講座となります。

講座にご関心のある方は詳細等下記JCCホームページにて詳細をご確認願います。

https://npo-jcc.org/product/seminar-23pc17/

 

 

さて、その1級論述試験の変更についてですが、

多くの受検者の方が今回の発表に不安を抱えていることがあるかと思います。

 

発表されている以外の変更内容等の情報について、

いくら考えても仕方がないことはわかっているつもりでも、

可能な限り変化に対応できる力を予め磨いておきたいと考えてみたり、

また然程設問等に変化がないことを期待したりするものですね。

勿論、なにも気にしていない場合もいらっしゃるかもしれませんが、

そうした方はこのブログ自体にアスセスされていないでしょう。

 

変化はチャンスといったように、

今回の出題形式の変化によって本質的、実践的な学習準備が必要になることは想像に容易いです。

 

論述試験の出題形式変更の発表があったことで、

試験の設問も変わると過度に決めつけてしまっていることもあります。

フルモデルチェンジのようにガラッと設問形式自体も変わるかもしれませんし、

マイナーチェンジ的にちょっぴりだけ変わるだけかもしれません。

はたまた第1回〜第4回のような過去の設問がそのまま5問出ることもあるかも…。

 

何はともあれ、今やることとして、できることとして、

制約(時間や緊張的な雰囲気)のある中で事例相談者の事例(学習者の事例)から、

相談者とのキャリア形成支援面談の基本、そして事例指導の面接基本に沿ったポイントをおさえ、

自身の言葉をもって考えたこと、感じたことを簡潔に表現(文字化)すること、

これを何度も繰り返していくことだと思います。

訓練を重ねることが実践的な学習の積み上げになっていきますし、

また自分のアウトプットを多くの他者と考え等を比較してみることで、

新たな気づきが生まれてくることがあります。

 

事例相談者の態度や姿勢、傾聴力や言葉の選び方、

そのタイミング、そして情動的視点や課題解決的視点のバランスの保ち方、

認知、行動、情緒へのアプローチのあり方等によって関係構築力を観察してみたり、

その関係性の水準を掴んだうえで相談者が訴えている問題はなにか、

それを踏まえて事例相談者が掴んでいる問題はなにか、

その共有はどの程度2人の間で進み深まっているのか、

などなど。

 

事例から事例相談者の成長チャンスを見出していくかかわりが必要になります。

 

そのためには個別的な事例から直感と帰納法的な思考を取り入れ事例を掴む(概念化)必要もあります。

※この概念化の過程のどこかの思考ポイントが出題されることもあり得ます。

 

また私たち(事例指導者)も、

相談者と事例相談者との関係性で重要なポイントがあるのと同じように、

事例指導の面接場面を創造し、学習するために安心な場を提供していくためにも、

事例相談者との関係性のうえで事例が抱えられていく過程が重要です。

事例指導の面接フレームに沿った実践的な出題も考えられるでしょう。

 

大きく括れば、

事例相談者と相談者との関係性のうえで何が起こっているのかをみる力、

相談者へのよりよいキャリア形成支援面談のためにどのような介入が必要なのか、

そしてそれを事例相談者と事例指導者の関係性のうえでどのように共有し、

また事例相談者の成長チャンスをどのように創り出していけるのか、

といった2つの大事なステージついて指導者の実践的な基礎スキルを問われることがあります。

 

最後に、

論述試験では現象の羅列に収まってしまうことのないように工夫をしたいところです。

ひとが問題と考える表現のそのほとんどが現象に留まっていることが多いといいます。

自分で捉えた問題を「なぜ」「どうして」「なにが」といった自問自答を繰り返してみることで、現象だけではない問題の捉え方が鍛えられていくこともあります。

 

学科・論述試験までまだ2週間半あります。

第一に心身の調子を整え、その上で工夫できることは可能な限りやってみましょう。

後悔しない受検にしてほしいと思っています。

1級合格、心から応援しています。