今日から10月。

これから美味しい秋の味覚ものが色々出てきますね。

 

さて、新たな月がスタートしたこともあり、

今回の記事から1級キャリアコンサルティング技能検定の実技論述試験について、

事例指導の実践過程を踏まえ、改めて基本的な重要項目をみながら考えていきたいと思います。

 

なお、この記事に書いていることは、

私の実践的な経験や知識、これまでの学習等を土台にし、

自身の考えを文字に示しているものです。

異なる考えをネガティブにとらえているわけではありません。

様々な考えを参考にしていきたいと思います。

 

今回の記事ではタイトルの通り相談者(CL)が抱えている問題を把握していく過程を考えます。

 

先ず1級の論述問題において、

仮に、事例に記されている相談者(CL)の問題を問われたとき、

CCの読者の皆様は何を一番に考えるのでしょうか。

 

当然にその全ては「あなたの考え」を問われているわけです。

 

しかし、その設問自体が誰に向けての支援目的になるのかによって、

問われていることが異なり、

私たちの視点も異なってくることを理解しておく必要があると考えます。

 

その前提を踏まえた視点のあり方等から、

1級と2級の違い、キャリアコンサルティング能力の異なりとなって、

アウトプットされる文字に反映されてくると思います。

当然それは指導能力にもつながってきます。

 

文字化された解答内容を採点官・試験官の先生が読めば、

その人の持つ思考特性等がある程度伝わっていくところだと想像できます。

 

1級キャリアコンサルティング技能検定試験では、

事例指導を実践することがベースにあります。

つまり、事例相談者(CC)への育成的かかわりが重要です。

 

実際、事例指導の実践場面では、

事例記録にある相談者(CL)が抱えている問題を把握する際、

自身がCCの役割として相談者(CL)と面談をするときの相談者(CL)の問題を把握するという思考過程とは違い、

事例相談者(CC)を通して相談者(CL)をみることから、

事例相談者(CC)の視点、そして相談者(CL)の視点、

さらにはその二人の関係性等から得られる情報を頼りに、

事例指導者(私)の視点をあわせて相談者(CL)の問題を把握する過程を踏めることが必要になります。

 

これはのちに事例相談者(CC)への効果的な成長支援(プラン)を策定・提案していくうえで大切な過程となります。

 

設問が5問だけに集約されるということですから、

事例指導のどの過程にフォーカスした問いになるのかは絞りにくいかと思いますが、

本来、事例相談者(CC)から預かった事例から相談者(CL)が抱えている問題を把握する過程は、

事例指導を組み立てていく上で必要なポイントにもなります。

 

かといって、事例指導の実際について、

あれこれの要点を取り入れた設問を設計することは難しいことだと想像します。

これまで必須問題と選択問題で120分間で問うてきた測定水準等を維持し、

事例指導の実技として大事な要点を80分間/5問でどのように出題し測定していくのか、

実に興味深いところでもあります。

 

12年間のこれまでの1級試験の出題形式から生み出された水準がよい意味で保たれ、

事例指導の本質的なことを問うことが可能な試験になることを個人的に願います。

 

次回の記事では、

事例相談者(CC)が抱えている問題について触れていきたいと思います。

※対応の問題を含めての問題把握です。