昨日は1ケース設問5問での論述模擬問題を80分間で取り組んでいただきました。

横浜会場にお越しいただいた受講者の皆様、どうもありがとうございました。


本日も横浜にて1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催いたします。

今日はいつもと異なる会場なので、ご予約いただいた方はお間違えのないようにお願いいたします。

皆様とお会いできることを心から楽しみにしています。

 

さて、先日も記事にいたしましたが、

第1回の1級論述試験では、

必須問題も選択問題も事例は異なれど同じ設問が5問でした。


この第1回の過去問は、

事例指導の実際を特にイメージしやすい設問だったので、

問いの意図がわかりやすく実践的な学びにつながると今でも思います。

※古い過去問は現在公式には公開されていませんのでお持ちの方以外は確認できませんが…。

 

そして第2回から第4回までは、

必須問題が3問、選択問題が5問になっています。

この時期は選択問題の設問文章が毎回微妙に変更されていました。

 

第5回からは昨年までの設問(必須問題3問、選択問題3問)の形式となっています。

※第1回〜第12回までの論述試験の時間はすべて120分間です。

 

今年度から80分間で1ケース、

設問が5問に変更というのはちょうどいい感じなのかもしれません。


きっと…

ひとの脳の疲労等を踏まえ、

練りに練られ試行錯誤の結果、決定した時間なのだと感じます。

※筆者の勝手な見解です。

 

受検される予定の方からすれば、

80分間よりは90分間にして欲しかった…等々、

諸々思いがわいてくることもあるかと思います。

 

また、事例形式や設問内容、解答用紙のスペースなど、

12月10日の試験時間にならなければ何もわかりません。

 

大事なことは、

1級技能検定試験の基準や決まりごと(ルール)を知ること、

そして何より事例指導についての基本を理解しておくことだと考えます。

 

この機会に今一度、

実践でも試験に向けても本質的な学習を積み重ねていきたいもの。

事例指導の基礎的な学びを徹底することが重要だと改めて思います。

 

今回の試験の出題形式変更自体、思い切った内容になっていると感じますし、

基本を大事にしてほしいといったメッセージでもあると受け止めていくこともできます。

 

キャリアコンサルタントが、論述試験の対策取り組み等において、

予め決めた解答パターンみたいなものに諸々の影響を受けることは、

実際の実務にも影響が出てしまうことがあります。

面談力や思考の質的低下を招くことが懸念されてきたでしょう。

 

事例指導の実技論述(面接や口頭試問も同じですが)でそうした対処法・解答法によって、

試験に臨んでいたり、それで合格したとするならば、

事例相談者への面接だけでなく、クライエントとの面談にも悪い影響を与えてしまう可能性があるということにつながります。

検定試験のこうしたところを改善しようされた努力の結果ということが想像できます。

 

論述試験の出題形式がどのように変更になるのかは誰にもわかりませんが、

事例(ケース)のフォーマットも変更されることが実践的視点でみれば必要だと感じます。

 

一例にはなりますが、

本来記録には、面談経過に沿って事例相談者自身の内言や自問自答等がケースに記載されることが大事です。

 

また、事例相談者の振り返りとして、

来談経緯は勿論、相談者がどんなひとだったのか(人物像等)、

相談者の主なる訴えと捉えたところ、CC視点で問題として捉えたところ、

相談者への支援方針や目標(やったこと、やれなかったこと等)、

事例相談者自身が改善したいと考える点、今回の事例指導で相談したいこと等々。

 

実践のケース記録ではこうした項目を丁寧に記していただきます。

そしてこの記録作成は、事例相談者の成長に直結します。

これらの振り返りをなるべく自らの力で行なってみるからこそ、

事例相談者は自分事として事例指導に臨む準備ができるわけですね。

 

こうした実践的な事例記録・もしくは逐語記録が試験に出題されることを期待しますが、

そこまでの改良は難しいでしょうか。

…というか、

 

そこまで丁寧に記載されていると、

論述の設問のヒントが記されているようなものになってしまうのかもしれません…苦笑

 

設問設計は事例指導における面接の重要な思考ステップに沿って行われることが重要であり、それはこれまでと変わらないはずです。

ただ、設問の文章は変更されることも考えられます。

問うてることがあまりにも簡単に記されているとなれば、

思考・行動特性が測定できないことにもなってしまいます。

 

過去と問いの文章が同じだとするならば変更の意味がないともいえます。

ですから筆者はこれまでと同じということはないと考えています。

 

他にも様々なところに目を向ける方もいらっしゃいます。

例えば、

事例記録自体が過去問ではA4サイズで2ページ弱ですが、

これが3ページになったり、4ページになったり。。。と想像する。

はたまたA3サイズになったりすること…


全て考えずらいことでもあります。

 

また解答用紙が2ページ、3ページになること…

これもあり得ない感じもします。


受検者の方にこれまで以上に文章を読む量や解答記述量に大きな負担をかけさせるような設計にはしないはずですよね。

形式変更の目的がきちんとあるとすれば、

それがずれてしまうことにもなりそうです。

 

あれこれ考えてみるとキリがありませんが、

今年度から1級受検者全員の方が同じ新たな論述試験に臨むことになります。

 

私も現場の実践家として、

事例指導について学習と実践研究を積み重ねていく覚悟を決めていますので、

これからもずっと1級受検者の方と共に、

論述試験にも面接試験にも誠実に取り組んでいく所存です。