本日から3日間、
横浜において1級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座を開催します。
午前中からお昼にかけては、
CVCLABオリジナルの論述試験問題に受講者様個人で取り組んでいただき、
その後、グループワークと講師のフィードバックなどを通し学びを深めていきます。
特に、今年度から1級の論述試験出題形式が変更となりますので、
どのような能力要素が測定されていくべきなのか、
皆様と実践的イメージをもって考えを深めていく時間にしたいと思います。
日頃からこうしたことを考えてみるのが試験に向き合うよりよい姿勢や態度にもつながっていくものだと感じます。
そしてランチを挟み、午後からロールプレイ実践をいたします。
現時点においては、30分間のロールプレイをただ進めていくわけではなく、
8月に学んでいただいた実践の基礎的な考え方などをもとに、
ロールプレイ自体がぎこちなくなくなってもいいので、
自身の中で起こる自動思考に代わる考えを模索しながら、
ライブの中で連続的に試行していく意義を味わっていただく時間にしたいと思っています。
こうした訓練は柔軟な対応力を磨くことにもつながります。
この能力は、知識やスキルだけでは測定できない要素にもなり、
技能検定では、思考・行動特性という要素で測定されていくところでもあると思われます。
1級に求められていくこととして、実践力・応用力というものが、
一つの事例に基づく論述問題、ロールプレイ、口頭試問等で観察・測定されていくはずです。
1級キャリアコンサルティング技能検定試験では以下概要のレベルを求めています。
個人の相談支援を2級より高い水準で的確に行うキャリアコンサルティング能力を有し、
組織への働きかけや関係者との連携 などのコーディネート能力が求められ、
キャリアコンサルタントからの相談に対して不安を解消し、
気づき、成長を促すような指導・アドバイスができるレベルです。
※キャリアコンサルティング協議会HP1級技能検定試験受検案内から抜粋
注意したいことは、ここで記されている
「気づき、成長を促すような指導・アドバイスができるレベル」
という表現です。
これを事例指導者(受検者)の手柄であるかのような認識でいると、
指導者の行動として、強引な説得、誘導的なトーク、上から目線等々になりかねません。
指導者側があたかも正しいやり方、正解を知っているかのような思考を持っていると、
そこからくる言動や振る舞いは、
事例指導の効果的な作用が起こり難いことが多いと思います。
まさに論述の解答内容などでこれが顕在的に表れてくるでしょう。
論述やロールプレイ、口頭試問において
「こう書けば点が取れる」「こう対応すればいい」「このように応じなければならない」
といったものが事例指導者の利を中心にした解釈である場合、
実技として事例相談者と向き合っている状況にないと思います。
特に論述試験では、
事例相談者の弱点、ダメな点、未熟な点ばかりを列挙すれば採点のキーワードをかすめ、
評価されていくこともあったようなイメージでした。
※筆者が考えている印象です。
勿論、実践的に真に事例相談者を尊重し、
専門家としての不安を取り除いていくような論述解答ができている方も存在してます。
事例相談者自身が気になっているところを大切に扱い、
そして自ら気づいていくような働きかけができること。
これは決して事例指導者が決めた落としどころに導こうとする関わりではないのです。
今回の論述試験の出題形式変更が、
実践的な事例指導の実技をより正確に測定されていくような論述問題となることを期待したいです。
頑張りましょう!!!