現場で活動をしていれば、日々それぞれの場において
「そんなヒマはない」「そんなこと考える余裕がない」「回すので手一杯」
といった言葉を絞り出すように吐き出しているシーンに出会います。
キャリア形成支援者が特に大事にしていく必要のあることは、
自己と他者のその時々の姿勢や態度、振る舞いを《心》の状態という観点に立ち理解することです。
これは心理支援者にとって中核をなす能力であるとも教えられます。
一方、前述の通り、自分のことや所属組織等の都合から、
「そんなことを聞いているヒマはない」「時間がない」というような考えで、
その人の《心》を置き去りにしている、後回しにしている、結局のところ切り捨ててしまっているようでは、
支援者としての役割を放棄しているようなものになります。
優先順位が支援者側の都合になっていることがあってはいけません。
人の《心》をわかろうとし続けていくことが、
人のキャリア形成を支援する専門家の責務であり、
またそれが我々の存在意義や諸活動の価値を支える糧にもなります。
心理的支援を形式化することはナンセンスです。
1級キャリアコンサルティング技能検定の実技試験準備においても、
そうした志を強く持ち、諸々の取り組みを続けていきたいものです。
私たちが学びを続けていくことに終わりはありません。
何を学習したらメリットがあるのかないのか、効率的なのか非効率なのか、
もしそのようなことを迷っているとすれば、
そもそもそれを考えてしまっている自分をゆっくり見つめてみることも大事かもしれません。
そう考えている自分についてリフレクションしてみることで意味を見出せることもあると思います。