1級キャリアコンサルティング技能検定の実技試験(ロールプレイ)において、

「なにを言っても相手の人(事例相談者役)が不貞腐れている」

「最初から相手の人が不機嫌だった」

「相手の人に横柄な態度を取り続けられた」

といった体験をすることがあります。


こうしたネガティブな体験は、

周囲の人たちにも聞いて欲しい欲求も生まれ、

それを聞いている人にとっても他人事には思えなくなります。


ここで気をつけたいことは、

お話しをされているご本人が自分の体験を語ることでそれを強化してしまい、

その後必要以上に慎重にならざるを得なくなることがあります。


また周囲の人もそのお話にそれなりの影響を受け、

受検に対して身構えてしまうこともあります。


体験をされたご本人はたまらなく悔しかったり、

信じられない憂鬱な気分になったり、

また先が真っ暗になってしまうほど呆然、愕然として辛い気持ちを抱え込んでしまうこともあるかもしれません。


前を向き乗り越えようとしても、

どこかでそんな気持ちを引きずってしまっていて、

なにかつまずくことがあったりすると、

その引きずりが時々顔を覗かせたりもするのかもしれません。


身構え過ぎて、

「反発した態度を取られたとき、相手になにができるだろうか」

といった思考が生まれ、

それを突き詰めていこうとすると、

結果、自己の知識や技能等を総動員させ、

外堀を埋めていくように相手を論破することに躍起になっていく。


姿勢や態度が目に見えてそこまで至らないとしても、

ご自身の心の中ではそうした状態にあるのかもしれません。


将来出会うみえない事例相談者役の方に対して、

すでに意見や気持ちが対立していることになるともいえます。


ぶつかっているときほど相手の気持ちを理解しようとすることは重要です。

私たちは対人支援職としてそうしたことの学びを重ねてきています。


知識や技能を使って相手になにができるかではなく、

『相手がなにを求めているのか』

これがキャリア形成支援の基本であり、

また気負いがちになる自分自身に気づくことがなりより重要なのではないかと考えます。


試験を難しくしているのは、

実は受検する私たちであったりするのかもしれません。