いよいよ明日2月23日は第12回1級キャリアコンサルティング技能検定試験の最終日。

大阪会場で面接試験が実施されます。


現在の大阪の明日のお天気予報では、

曇り&晴れマークで気温11℃から12℃を示す予報が多いようです。

少し肌寒い感じでしょうか。


本日から大阪の会場近くへ移動する方も多いかと思います。

忘れ物のないように気をつけてご移動ください。

 

実践での事例指導の面接では、

事例指導者もそれなりに緊張するものです。

そしてケースを書き起こして相談する事例相談者側も相当な緊張を抱く場合があります。


実際での関係性では、

事例相談者の方が指導者にどのような対応をされるか心配だったり不安を感じることもあります。

中には事例指導者の態度や姿勢、

その対応等などをダイレクトに体験したいと考え、

試すような感覚で事例指導を受けにくる方もいらっしゃるかもしれませんが…。

それはそれで大切な学習の場にもなります。

 

さて、1級技能検定試験のロールプレイの場ではどうでしょう。

試験に協力をされる事例相談者役の方には様々な目的をもつ方もいらっしゃるかと想像します。

 

共通していえること(信じていること)は、

事例相談者役の方は、

事例指導者(受検者)を試そうなどと思って演じているわけではないということ。

また事例指導者に難儀なことを言って困らせようとしているわけではないということです。

 

仮に事例指導者(受検者)が事例相談者役の方に対してネガティブに何かを感じるとすれば、

それは受検者側の思い込みが相当に影響しているのかもしれません。

 

事例指導者側が何か思惑通りに時間を過ごそうとしていると事例指導の面接にはならないと思います。

事例相談者の目的が少しでも達成できるために、お互いに普通に話し合えるようなギクシャクしない空気感をつくることができるといいですね。

 

例えば、

概ねケースの内容や事例相談者にとっての要点、

事例相談者の考えや思い等をお話しいただいたとします。

 

そしてケース内容だけでなく、

事例相談者自身の見立てやその方針等を共通理解していく過程を経て、改めて、

「〇〇さんが今回のケースを通してキャリアコンサルタントとして今気がかりなことはなんですか?」

「〇〇さんがここに相談に来られたのは何を得ようとしているのか、今考えていることを教えていただけますか。」

という具合に質問することも効果的な場合があります。

 

それは、ロールプレイに向かうとき、

漠然としていた事例相談者役の気がかりにしていたこと。

これを今この場で言葉にできる瞬間にもなることがあるのです。


面接が始まる頃から抱いていた事例相談者の不安みたいなものとして、

事例指導者のことを

《どんな人かな》

《どんな風に関わってくれる人かな》

というように、

どちらかというと事例指導者(受検者)依存型の態度に偏っていた事例相談者の意識が、

「これは自分事なのだ」とモードが変わる瞬間でもあります。

 

これはロールプレイだけではなく、

実際の事例指導やスーパービジョンの契約的面談などでも、

こうしたことが起きるケースがあります。


事例指導の面接に向け、

準備万端にしている事例相談者は実際にはさほど多くありません。

自身が抱いている問題や課題をセルフで明確化しようと積極的な人は少ない気がします。

 

だからこそハッとする刺激が必要なのです。

 

結局、事例相談者自身のことであり、

事例指導者が意識的に何かミラクルを起こすことなどあり得ないでしょう。

 

そして事例指導者の役割を担う人が、

あれこれとやらねばならぬと事例指導の面接に臆病になってしまうこと自体おかしな話でもあり、

少しドンと構えてもいいのではないかと思うことがあります。

 

要するに演技でない、

本当の時間を創造するということです。

 

事例相談者が気がかりなことを具体化していく。

それは事例相談者自身の言葉で表現されていくことも必要でしょう。

 

「わからないこと」「モヤモヤしていること」

これを30分間の中で事例相談者が明確にしていけるような関わりが大切です。

 

まず事例指導者は、

事例相談者を理解しようとしなければそうした変化が起きない。


事例相談者は自分のこととして自覚力に火がつくと、

わからなかったことをそのままにはしたくはなくなります。

それが一体なんだったのかと懸命に考えます。


モヤモヤの正体を突き詰めたとき、俄然自信がわきます。

 

それが適切な自己の面談の振り返りに繋がり、

本人がキャリアコンサルタントとしての成長課題を見つけることになるのです。

 

さっきまで漠然としていた気がかりなこと。

それがある程度具体的に掴めるようになる。

これは事例指導の面接効果ともいえるのだと思います。

 

事例相談者自らが自分の力で掴めることが大切なのです。