本日は1月に開催する1級キャリアコンサルティング技能検定の面接試験対策講座最終日です。

 

CVCLABとして予定している今年度(2022年度)の1級対策講座は、

あと2月開催予定の直前対策講座のみとなりました。

 

昨年4月に開催いたしましたオンライン説明会から、

同月下旬に大阪と横浜にて、

そして翌月5月からは福岡とオンラインで、

2022年度1級対策講座を毎月実施してまいりました。

 

この1月まで対面で福岡、大阪、横浜のいずれかの会場でご一緒に学んでいただいた方、

また、オンラインにて講座にご参加いただいた方、対面とオンラインとその両方を受講いただいた方、

これまでの皆様との諸場面が走馬灯のように思い出されます。

 

受講いただいた方々に心から御礼申し上げます。

どうもありがとうございます。

 

受検日が早いタイミングの方は、

本日の講座でお会いするのが最後となる方もいらっしゃるかと思います。

 

講座を企画して開催している側としては少し寂しい感じもしています。

歳のせいなのか、最近は少し涙腺が緩くなってきたのか、

メンタル面が弱くなってきたのか、涙が出そうになることが増えました。

 

唄を聴いていて自然に涙が出てしまうことも増えてきたような気がします(笑)。

 

やはり…

講座の中で受講者の方とお会いしている時間とその場の空気感等は、

本質的に特別な瞬間なのです。

 

その瞬間を真剣に過ごしているからこそ、

特別な瞬間が終わるとき、寂しさを感じてしまうのだと記事を書きながら考えました。

 

2022年度最終月の3月には、

ひとりでも多くの受講者様が1級キャリアコンサルティング技能士として笑顔を咲かせていることを願い、本日の横浜会場での講座最終日に臨んでまいります。

 

本日受講いただける皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、今回のブログでは、

「1級実技(面接)試験実施概要」の5に記載されている自己紹介の箇所について記事にしてみたいと思います。

※技能検定試験HPで公開されている過去問情報を参考に書いています。

 

例年、この話題…というか、この質問を何度か受けます。

 

《試験実施概要に自己紹介のところで「専門領域や理論的な立場などについて」とわざわざ強調されたように書かれているので、ここで何か話さなければならないはず…どうでしょう?》

 

読者の皆様はどのように考えるでしょうか。

 

30分間の事例相談者の時間を事例指導者(受検者)がどのように考えているかにもよるかもしれませんよね。

 

事例指導者が自分の「専門領域や理論的な立場などについて」、

長々と紹介したところで、本当に事例相談者のためになるのでしょうか。

 

さらには、

《私は相談者が笑顔になることを大事にしている》

《来談者中心療法やシステマティックアプローチを大事にしている》

《ナラティブ・セラピーを使って…》

などなど。

 

上記の例を取り上げるとして、

もし素朴な疑問を持たれる試験官の先生がいらっしゃったとすれば、

 

『自己紹介のとき、あなたは「笑顔になること」とおっしゃっていましたが、

他のキャリアコンサルタントは違うと感じていらっしゃいますか?』

 

『あなたがいう「笑顔になること」とはどのようなことですか?』

 

『来談者中心療法とおっしゃっていましたが、詳細にご説明いただけますか?』

 

『来談者中心療法を使っているとおっしゃってましたが、キャリア形成支援にどのようにその療法を活用しているのか、具体的にご説明ください』

 

『ナラティブ・セラピーをキャリア支援に展開しているお話しをされていましたが、どういうことでしょうか?』

 

『ナラティブ・セラピーのどのようなセッションを学習されているのでしょうか?』

 

と口頭試問の場で確認する必要が出てくるかもしれません。

 

自分でまいた種です。

しっかりと説明していく必要が出てきます。

 

要するに、ご自身で余計かな…とも思えることは発する必要もなく、

基本が大事だと考えているのであれば、それをシンプルに伝えればいいだけ(基本が大事だとわかっていたら何も伝えないことも大切なことがあるのですが)で、

それこそ自分のことなど1分程度で早々に切り上げ、

事例相談者が話したいこと、つまり本題に入った方がよいことも多々あるのです。

※ご自身でどうしても伝えたいことがあるのであればコンパクトにまとめたらいいと思いますよ。

 

等身大の自分でいいのではないかと思いますが、皆様はどのようにお考えでしょうか。

 

 

もうひとつ例を取り上げます。

※これは個人的に疑問を感じるお話しです。

 

上記の試験実施概要に記載されていることに何かと理屈をつけるように、

 

《1級の試験なんだから、相手に自分が何者かをしっかり伝えて安心を与えるべき。

だから自己紹介では「これでもか!!」というぐらい自分の専門性を大きく見せるため話を盛りなさい!》

 

といった極端な教え!?(これは教えでもなんでもないと思いますが…)

を受ける方もいらっしゃるようにお聞きしています。

 

指導レベルキャリアコンサルタントのあり方や目的等を逸脱しているようにも感じます。

 

ただ、実際そのようなことをおっしゃる方にお会いしたこともないので、

にわかに信じ難い…噂話に尾ひれがついたものかな…

と願っている次第です。

 

何はともあれ、どのような資格試験にも、様々なことをおっしゃる方は多いわけで、

一番いいのは何も聞かないことかもしれません。

 

オスカー像を手にして会見をしたアカデミー賞受賞者のメッセージにありましたが、

『先生や先輩たちが色んなアドバイスをくれるけど、一番大事なのは自分であり、

自分で決めてやっていくことです。あとは続けること。

大事なことにおいて他人の意見は聞かないほうがいい。』

こうしたわかりやすい言葉がありました。

 

ある意味、

プロとしてキャリアコンサルティングを提供できる状態(健康状態)を維持できていれば、

上記のような言葉が大事な「試験」の場面で生かされる気もしています。

 

他者の言葉に振り回されないで、

ご自身を大切にして取り組んで欲しいと願っています。

そうした凛とした姿勢や態度が極自然に自己紹介に表れるのではないでしょうか。