本日から２日間、
大阪で１級キャリアコンサルティング技能検定の面接試験対策講座を開催いたします。
今日はコンパクトなお部屋で少人数制で開催いたします。
※明日は大きめのお部屋なので本日の２倍の人数での開催です。
わちゃわちゃと受検の緊張を少しでもほぐすことができるよう
皆様とご一緒に笑顔で楽しみながら学びたいと思います。
ご参加くださる方は会場まで気をつけてお越しください。
お会いできることを楽しみにしています。
さて、今回の記事を書きます。
１級キャリアコンサルティング技能検定試験だけでのお話しではありませんが、
キャリアコンサルタント同士でスーパービジョンや事例指導を実践する際、
事例検討に留まらない共有理解が必要になります。
※１級の試験においても重要なポイントになるはずです。
事例相談者のケース（事例）を使い、あれこれとケース個別の事象や事柄に注意を向け、
その解消、解決方法に特化して話し合う…これでは事例指導の効果が薄いと思うのです。
30分間のロールプレイ練習を観察していると、
こうしたところで堂々巡りになっているシーンに出会うことがあります。
事例相談者が提出してきたケースを使い、
事例相談者のキャリアコンサルタントとしての成長（それが相談者へのよりよい支援につながる）を目的とするならば、
事例相談者が自己のケースを基本の面談過程、
つまり、
キャリアコンサルタント同士での共通の視界に置き換えることができるのが重要です。
その前提として、
事例相談者が相談者（クライエント）にしたことの是非をどのように考えているのか。
これが重要でしょう。
※是非をどのように考えているのか…という表現ですが、
事例相談者のことを否定的にジャッジメントするという意味合いではありません。
ここは勘違いしてしまう方も多いので注意が必要です。
ケースを通し、このような時にどうして相談者にそのようなかかわりをしたのか、
そこには何かしらの意味がありますよね。
それを今ここで話し合ってみて、事例相談者がその是非をどう考えるか、
自分が事例指導を受けようと行動したこと（気になっていること）とつながりがありそうか、
事例相談者がどのように感じ、考えるかが重要なのです。
そこに気になる何かがあるとすれば、
キャリア形成支援における面談の過程を振り返り、このケースを置き換えてみると、
より善い支援になりそうなところがなにか見つけられそうか、
他の考えや視点をもつことができそうか、
それらはどうしてなのか、
他の面談に置き換えたとき、
気にしているところがキャリアコンサルティング面談のどのポイントに注目していることになるのか、
こうした対話を重ねることで事例相談者の成長目標が明確化してきます。
全ては事例相談者の力なのです。
事例指導者（受検者）が
《この目標で納得してもらえるようにしよう》
《大体、この辺りで目標設定すると合意を得られるだろう》
《ほとんどの場合、相談者の内面が聞けていないとすればいいだろう》
といった感じで予め何かを予想しているとするならば、
恐らく残念なことになると思います。
事例相談者が自分の気づきたかったところへ気づけること自体が納得と自信、やる気になります。
成長目標の明確化というのは、
事例指導者が決めることではありません。
事例相談者それぞれに設定が違う…
というか、
自己の成長課題に前もっての設定などありません。
それは、
事例相談者自身にも当日のその日、
そのときの一瞬までわからないものなのです。
目標の明確化は、
事例指導者（受検者）との対話による相互作用から生成されていくものだということを理解していないと、
事例指導者が先読みしたかかわりばかりになってしまい堂々巡りになりやすいのでしょう。
もっと自由に、
そして肩の力を抜いていきませんか。