昨日に引き続き、
本日も福岡にて1級キャリアコンサルティング技能検定試験の面接対策講座を開催します。
この2日間は各日定員数を8名様に設定させていただき、
会場自体はキャパ30名以上のお部屋をご用意しています。
少しでも蜜を避けられるような工夫をし、
受講者様にも協力をいただき、
会場の入り口を開けっぱなしにするなど調整しています。
昨日は予定通り8名の受講者様とご一緒に学ことができました。
ご参加いただいた方々、どうもありがとうございました。
そして本日も受講者の皆様にお会いできることを心から楽しみにしています。
参加いただく方は会場まで気をつけてお越しください。
さて、今回の記事のタイトルについて書きます。
1級の面接(ロールプレイ)を観察していると、
時々《では、どうすればよかったのですか?》という言葉が発せられているシーンに出会うことがあります。
読者の皆様のご想像通り、
事例相談者役の方が事例指導者役(受検者)に対して発している言葉です。
なお、ここではある特定のシーン(事例相談者が反発心をもって発しているシーン)をイメージして読んでいただけると幸いです。
《どうすればいいですか?》
《そうすればよかったんですか?》
こうした言葉を反発心をもって発している場合、
概ね、
開き直り、丸投げ、不貞腐れ、見下し、からかい等々…
事例指導者に対してそうした感情等を抱いている場合が多いようです。
このような気持ちを発するひとには、
自信が強目だったり、負けん気が強い性格だったり…
類似したパーソナリティー傾向があるようにも感じます。
※勿論、異なることもあると思いますが…。
なかなか勇気が必要な発言でもあると思うのです。
視点を変えると、
事例指導者が事例相談者にそのように言わせている状態…
ともいえます。
試験といっても、
事例相談者役の方のパーソナリティーや気質、
その時々に起こる感情までコントロールできないでしょう。
そこが試験でも大事なポイントでもあるように思いますし、
また、それが実践・実技となるわけで、
事例相談者によって個々の価値観や経験、人間性も反応もまるで異なります。
すると事例指導者(受検者)との相性も出てきます。
理解し難い事例相談者の反応があるかもしれません。
そのお相手と相性がよかろうとわるかろうと、
ある水準での事例指導ロールプレイができることが必要になります。
仮にそのひととの相性がわるくても、
その中で関係性を構築しようとする力は試されるわけですね。
事例指導者(受検者)側の精神面とか心理面において、
相手と相性がわるかった場合、ロールプレイに影響があることは当然だと思いますが、
そうした影響を受けてしまう自分のことを理解できているかどうかが大事であり、
またそんな自分を隠すことはないと思います。
飾らない自分、ありのままの自分自身で面接試験に臨むこと、
それが事例相談者との相性等を超えた関係性を築くことになると思うのです。
そこには、事例指導者の他者尊重、関係性重視、省察的実践、多元主義といった原則に基づいた姿勢が最も重要になるように考えます。
これは普段の現場でも一緒ではないでしょうか。
自分と息の合う心地よい相手とばかり練習している人は気をつけた方がよい気がします。
相手のせいでロールプレイの出来に影響しているのではなく、
まずは自分自身の心得に影響するように思うのです。
事例相談者から
《では、どうしたらいいのですか?》
と反発心を抱いた反応を受ける事例指導者にありがちなこと…
それは、ケースに注目して問題を探っていたり、
自分のロールプレイをうまく展開したいと考えている時に起こる現象でもあります。
そうした現象があったとき、
振り返ってみると気づくことがあるかと思います。
《どうしたらいいのですか?》と反発心からの言葉を事例相談者が発したとき、
事例指導者が、
「私が一方的なかかわり(見立てや評価)をしたから、
あなたが《どうしたらいいのか》と考えたのでしょうか。」
というように、相手のことを理解していく原点に戻ることが大切な気がします。