成人学習・生涯学習の一環ともいえる資格試験への挑戦ですが、
1級キャリアコンサルティング技能検定試験の学習準備等は、
まさしく自己の能力や専門性、人間性等をより高めていく行動のひとつになると思います。
ひとは「ああしたい」「こうしたい」と多かれ少なかれ考える動物であり、
自己も周囲もそうした素直な気持ちを受け入れていくことが大切なのだと考えます。
勿論、1級の試験に限らず、ひとが学習することをやめてしまえば、
それからなにかを見いだすことは難しくなるのかもしれません。
少しお話しがそれますが、
これまで私はこのブログやひと・組織への支援活動等において、
《後悔をしないように…》《自分らしく…》
という言葉を時折使ってきています。
今振り返ってみると反省です。
多くの諸先輩方からも、そうした言葉を幾度もかけていただき、
私にとってその言葉には勇気づけられた記憶があります。
昨年、ある学びの機会において学習者同士でディスカッションした際、
「あとで考えてみれば大なり小なり後悔はするもの」
「自分らしいとか…そもそも難しい」
といった考えを述べられた方と出会い、
改めて人間のその本質等を考えるようになりました。
確かに、
〈ああすればよかったのだろうか?〉
〈こうすればよかったのに…〉
と誰にでも後悔することは色々とあるものです。
様々な研究データ等を参考にしてみても、
ひとが死を目の前にしたときの思いとして、
『やりたかったことをしなかった』
『チャレンジ・挑戦しなかったこと』
という傾向があることが多く示されています。
ひとが生きていくうえで後悔しないということはなかなか難しいことかもしれません。
ただ…
その後悔が少しでも少ない方がいいかもしれない
こんな風に考えられることが大事なのかな…と思った次第です。
他者に対し〈自分らしく〉
という言葉を使うこと。
ちょっと違う気もするのです。
わりと普段使いになっているのかもしれませんが、
ひとによってそれはとても難しいことなのかもしれません。
キャリア形成支援を行なっていて、
「自分がどうありたいかがわからない」
というひとに出会うことがあります。
「どうありたいか」
とキャリアコンサルタントとして簡単に言葉に表すことがあります。
それは不適切なこともあるのだ…
ということをわかっていることが大事なことなのだと思います。
そのひとが主体的に自分を見つめながら、
「あれはしたくない」「こうはなりたくない」
と思えることを考えてみる時間を持てることへの支援。
それが提供できて
「ああしたい」「こうしたい」というようなことを
ようやく言葉にできる機会が生まれるのかもしれません。
それは決して
〈寄り添う〉という言葉には表現されません。
寄り添うという言葉もどこか違うのです。
試験への挑戦も、
まさに自己のキャリア形成をセルフコントロールしていることになります。
後悔を少しでも少なくする方がいいかもしれない…
そのためにも、今何をすることが自分にとって大事なことになりそうか、
自己のペースで歩きながらも考えてみることが、
「ああしたい」「こうしたい」につながってくることでもあると思うのです。
受検者の方がひとりでも多く1級合格につながるように、
私自身も学びを継続していきながら、
あれこれ工夫を施していきたいと考えています。