本日は横浜にて1級キャリアコンサルティング技能検定試験の対策講座を開催いたします。
前半に論述の模試(一事例分)を実施、
後半はロールプレイと口頭試問の実践を行います。
いよいよ受検に向けて徐々に追い込みをかけていく時期になってまりいました。
CVCLABの1級技能検定試験対策講座において、
一日のうちの中で論述と面接の準備を一度に考えていく講座プログラムは来月11月で最終となります。
月日が経つのが本当に早く感じられます。
そして12月前半での講座は論述直前対策限定での講座プログラムをご用意しています。
さらに12月後半以降からは面談と口頭試問に絞った内容となります。
本日から3日間、
横浜での講座に予約をいただいた方は会場まで気をつけてお越し願います。
皆様とお会いできる時間を楽しみにしています。
さて、今回の記事では昨日に続き、
1級の論述選択問題(過去問)に出題されている「ネットワークや環境」について記事を書きます。
ネットワークの考え方の一つを昨日アップしていますので、
その内容をご確認いただいてから本日の記事を読まれるとつながりがわかり面白いと思います。
今回は♯2と題して「環境」を考えてみます。
なお「環境」については、
1級の試験評価細目等に以下のように示されています。
個々の事例(専門領域を含む)に応じた環境(地域、組織、家族、対人関係やシステム等)の問題点(現状とあるべきものとの乖離等)についての指摘、関係機関や関係者との協力関係を築きながら行う環境への働きかけ、及び解決策や改善案等の介入・指導が安定的かつ適切にできること。
これを読めばネットーワークと環境の意味合いの異なりが理解できるように思います。
既にお気付きになられた方もいらっしゃるかと思いますが、
《関係機関や関係者との協力関係を築きながら》
というと、
この事例相談者にとってネットワーク構築にも値するわけですね。
ネットワークが構築されているからこそ環境への働きかけもできることが多面的に考えられるのです。
「ネットワークや環境」と問われていることに関して、
何がなんでもネットワークと環境で別々のことを挙げなければならない…
思い浮かぶことをなんでもいいから幾つも書くべき…
など《こうせねばならぬ》というような観念的思考はいかがなものかと思います。
仮に、思いつくままに数を挙げたところで、
この事例相談者の学びにつながらなければ机上の空論で終わるでしょう。
そもそも…
思い浮かぶものをなんでもいいから挙げていったらいいよ…という試験ではないでしょうし、
もしそれが評価されるのであれば、
1級CC技能検定試験の意義や評価制度等が疑われてしまいそうです。
今回はあえてネットワークや環境を連動させながら(同じ手がかりから)考えてみます。
また、この記事において活用する事例は、
昨日同様10月20日にアップしているオリジナルの事例を使います。
昨日の記事では、ネットワークを考えていく際、
この事例相談者の観察力を活かし、
メンタルヘルスの視点からの支援力を向上させることを一つ挙げています。
メンタルヘルスの取り組みについて、この事例を通じて、
今後、この事例相談者が相談者を支援するために必要なネットワークとして考えていく意義がありそうです。
※昨日の記事で一つの視点で解説しています。
昨日の考えの過程でネットワークに連動してみると、
環境面への働きかけでは、
この事例相談者がネットワークとして得た人的なつながり、
知識(情報含)や技能等をもとに、
メンタルヘルス促進の観点から環境への働きかけもイメージすることができそうです。
例えば「3ヶ月前に上司が変わり」ということがきっかけで色々と悩んでいるケースにもなるでしょうし職場環境等が影響していることがうかがえます。
組織からみても外的な要因で経営のあり方が劇的に変化していることが想定できます。
「200人程の」とありますから、産業保険スタッフ等と連携すれば、
ストレスチェックの結果等を活かした集団分析等を展開していくことが考えられますね。
相談者を取り巻く環境の関係者を巻き込みながら、
この相談者だけでなく他の従業員等を対象にした組織環境への働きかけが重要なポイントになりそうです。
メンタルヘルスの取り組みは、企業の健康経営の重要なポイントです。
それは組織への介入、すなわち環境への働きかけが欠かせません。
相談者が所属している会社の契約キャリアコンサルタントですから、
既に2年の相談歴があるとのことで、
そうした組織への介入なども視野に入れた支援をイメージできるように挑戦してほしいところです。
例えば、これは環境への働きかけとして記述していくこともできると考えます。
なお、前述した通り、
ネットワークや環境について、例え同じ項目から考えていったとしても、
その目的がネットワークとなるのか、環境への働きかけをイメージしているのか、
明確に目的を別にして表現できないと意味がないと思います。
要するに、
事例指導者がネットワークや環境をごちゃごちゃにして考えてしまっているようでは、
効果的な事例指導にはなりませんし、
事例相談者を成長させていく目的としてのコーディネート能力が低いと評価されることもあるかもしれません。
何個挙げたらいいのか、どこまで書けばいいのか、
というようなことに注意が向くようではもったいないです。
仮にひとつでもいいじゃないですか。
それが本当に「この事例相談者が相談者を支援するために必要な」ことであれば、
しっかり的を絞って表現したいところです。
論述は実技試験です。頑張りましょう!