今日は8月31日。

「I Love You」の日だそうです。

 

読者の皆様はご存じでしたか。

 

なぜそうなるのか、

それはご興味があれば、ぜひ調べてみてくださいね。

 

言葉には人の内面を変えてしまうほどのパワーがあります。

 

例えば「I Love You」という言葉もそうでしょう。

※言葉だけでなくそこに真なる心があるからこそ…だと信じていますが。

 

私たちキャリアコンサルタントが使う言葉には、

当然にそうしたパワーがあれこれの場面で剥き出しになり、相談者にも、

そして事例相談者やバイジーにも様々な影響を与えていくことになります。

 

昨日おとといの2日間、

JCC様主催の特別オンライン講座で一部そうしたお話しをいたしました。

 

つまり、事例指導者が放つ言葉。

それは姿勢や態度にも重なり、その印象が事例相談者にどのように映っているのか。

そのまま事例相談者は同じことを相談者へ行うことにもなるでしょう。

 

逆に、事例相談者の態度や言動から見えることは、

それだけ相談者から受けた影響が強かったことにもなり、

そのまま事例相談者が事例指導者に対して同じことをしている時もあるのです。

 

これはロールプレイでも同じことが起きやすい。

 

事例相談者役の方が懸命に役作りをしてくれますが、

実際、事例をいかにリアルに伝えようかと必死なところもあるのです。

 

その本人が事例について難しいと少しでも感じていれば、

自然と事例指導者とのかかわりの中でそれが反映されてくることもあります。

 

事例指導者の役割を担うときは、ひとつのスタイルとして、

論述でも面接でも事例ではなく事例相談者に関心を持つことができるといいと考えます。

 

記録をまとめてきた事例相談者、事例の説明をしていくれる事例相談者、

ここに目を向けること、これは論述でも面接でもできることです。

 

JCC様の講座では、

今年度1級キャリアコンサルティング技能検定試験を受検される予定の方が多く、

事例指導者が放つ言葉の影響はそれなりに重いということをイメージしてもらいました。

 

事例相談者がせっかく指導を受けたくてまとめてきた事例を事例指導者が手に取り、

ただ相談者や事例相談者の問題を示すだけでは事例指導として効果的ではないかもしれません。

 

多くの初学者の事例相談者(例えば相談歴が浅いキャリアコンサルタント等)は、

ただえさえ、通常の面談で、恐れと完全主義的な発想を持つことが多いかもしれません。

《失敗して恥をかきたくはない》

このように考えている真面目な方は非常に多いと実感します。

 

相談者は

「どんな人かな」

「何を求めてくるかな」

「どんな問題だろう」

「ああ言われたらどうしよう…こう言われたらどう返そう」

こんなことを相談者との面談前から考えている人は多い気がします。

 

これでは自分の不安を自身が受け止められず、

そして人のことどころではなくなってしまっている…なんてこともあるようです(苦笑)

 

「どんな質問をしようか」

「うまくつながりそうな問いかけを考えておこう」

 

これでは相談者のことを注意深く観察することは難しそうです。

 

そしてこれはベテランの方でも、

試験となると同じような現象があるようにも伺います。

 

受検者として事例指導者の役割で論述問題を解くとき、

上記のような傾向が無意識に出ているとするとどこでどんなチェックをしてもらう必要があるか。

 

大事なのは多くの本当の相談者と面談を重ねることが一番だと思います。

※現場を持っていない方はボランティア等で様々なところでカウンセリング面談を担うなど。

 

いちいち次は「何を聞こうか」

「何を聞かれるかな」

「何を求めてくるだろう」

などと深読みする暇もない、無用の不安すら抱く余裕のないほどに面談を実践していく。

 

インターバルを15分設定していたとしても、

面談が終わり次第、相談者を思い出しながら記録をしていたら次の相談者がくる時間という流れ。

 

本当に忙しい場面でやってみること。

これは結局相談者に集中するしかありません。

 

こうした経験の中で自己の本当の面談が見えてくることもあり、

確立され始めるオンリーワンの面談スタイルは、

実は事例相談者の事例指導にも役立つことがあります。

 

1級の試験で失敗したくないという思い、

完全主義的な思考が邪魔をして自分中心になり、

論述でもロールプレイでも相手(記録をまとめた事例相談者)のことを理解していく過程が削がれているかもしれません。

 

指導者という役割には色んなスタイルがあるのかもしれません。

そして指導者という言葉が持つパワー。

 

例えば、そのリスクを知っているのであれば、効果的なひとつのスタイルとして、

支持的機能を優位に働かせ、事例相談者固有の底力を信じることができることが、

多くの相談者支援力を育てるように私は考えています。