1級キャリアコンサルティング技能検定試験に挑戦されている方、
これから挑戦される方、
人それぞれに1級受検への向き合い方は異なるかと思います。
そして多くの受検者様が、
この試験について、実技(論述・面接)試験の難易度を感じています。
毎年の合格率の結果をみて、さらにそれが強化されていくこともあるかもしれません。
そこで「失敗したくない」という傾向が強く出る人もいれば、
「成功するぞ!」という傾向が強く出る人もいます。
Atkinson, J.W. (1964).の達成動機の理論でも説明されていることですが、
確かに、
「失敗したくない」という傾向が強く出ている場合、
その人の達成動機は低いように感じます。
※現場で何度も経験します。
「失敗したくない」という思いが強ければ、当然に失敗しないようにするでしょう。
失敗しないようにするということは、
自己の課題設定を避けようとすることにも繋がります。
課題がなければ失敗の経験は一見減ったようにも感じます。
失敗しなくて済むということにもなるのですね。
組織などで例えると管理畑の判断などにありそうなイメージ…
※管理畑の方、すみません。私のバイアスが強すぎですね。
お話は戻り、
自己の課題設定をしない…となると、達成する機会は自ずと減り、
達成動機が低いまま悪循環が起きることがよくあります。
そして気がつかないうちに他責型の認識を持つようになります。
会社組織での部署間でのコミュニケーションにもありがちなお話しですね。
1級キャリアコンサルティング技能士を目指すのであれば、
そこは自己コントロールできるようになりたいものです。
「成功するぞ!」
「成功したい!!」
という傾向が前に出てくる人は当然に達成動機が高いです。
だからこそ、自己の課題から目を背けることが少なくなります。
自分の課題と向き合う力が養われていきます。
つまり、
自己の課題設定能力が高くなっていくので、
課題に取り組み、その達成につながり「できた!!!」と思えることが増えてくる。
それは他者から見てどんなに小さなことでもいいと思います。
その「できた」の連続の出来事に自分にとっての意味が創出され、
自分自身を豊かにしていくものがあるのだと考えます。
手に届かない課題を設定するわけではなく、
自分にとって多少難しい課題でも果敢に取り組んでいこうとする姿勢さえあれば、
一つひとつクリアしていけるのだと思います。
勿論、失敗したとしても他責思考にはならないでしょう。
「失敗したくない」が強く出る傾向とは大きな異なりがあります。
タイトルにした通り、
「自己の達成動機を制御する工夫」が大事なのだといつも考えています。
昨日の講座でも少し触れたお話しなのですが…
私の場合、1級の試験で例えると、
論述試験は自分なりに得意だという思い込みがあります。
論述試験が大好きだし得意、そして落としたことがない。
それは自分の中だけでの受検経験からではなく、
講座受講者様の受検経験(代理体験)等を通しても一致度が高い状態にあります。
勿論、論述試験のトレーニングは面談の実践トレーニングになるので、
自分で1級の解答表現を10年間以上アウトプットして続けています。
※手の病気のこともあり文字を書くこと自体は苦手なので、
それも克服できるように努力を重ねています。
一方で、面接試験について。
私自身は普段通りにやればいいとわかっています。
しかし試験となると極度の緊張が邪魔をしてしまい、
普段通りにできない、相手を素直にみることができない、
そんな私がいました。
正直言って、面接試験会場の雰囲気が恐怖でもありましたね。
つまり、
私が1級を受検するにあたり合格を得るために課題となることは、
面接試験という特別な環境においても、
普段通りに実践レベルでの面談を提供できることなのです。
全ては自分次第です。
試験に変わって欲しいと求めたところで変わってくれるはずはないでしょう。
目の前の人(事例相談者役の方)のために集中し、話を聴き、理解しようとし、
適宜、その人にとって意味があると考える質問を心がけていく。
これを環境の悪い中でも、あるレベルで安定して提供できることが必要だったのです。
これが私の面接試験をクリアするための課題であり、
また現場での実践力を上げることにもつながると信じていました。
当初から私は自分の課題に素直に向き合うことができていたと思います。
「成功するぞ!」と覚悟を決めていました。
だからこそ達成動機は高かったと自負しています。
「失敗したくない」
という思いはあまりなかったです。
苦手なところに向き合い克服したいとする、得意なところを伸ばそうとする、
これはご自身でやりやすいところから始めてみることも大切だと感じます。
いずれにせよ、何に取り組むにしても
「成功するぞ!」「成功したい」という傾向が強く出る…
指導レベルキャリアコンサルタントを担う人には、
これは必要なスキルにもなるのかもしれないと私は感じます。
この学ぶ姿勢は、
自動的に表出しがちな他責思考を乗り越えるポイントでもあると考えています。
PS:
本日の記事は、次女が譲ってくれた教育心理学の基礎資料等に刺激を受けて書いています。
うちの次女は現在大学4年生で保育を勉強しています。
大学生でも上記のような人間観を学んでいるのだと思うと、素敵だな…と感心します。