この記事のテーマをブログで示すのはいつも難しいと感じます。

書いて伝えていくことに挑戦し続けていますが、

自分でもなかなかフィットする感覚が得られません。

 

考え方を押し付けるような記事にはしたくはないのですが、

書くたびにメッセージ性が強くなっていきます。

 

少し話題がそれますが、

《エビデンスはあるのか》というお決まりの言葉があります。

 

いかに信頼できる良質のエビデンスがあるか…


様々な業界において大事なポイントなんですよね。

 

エビデンスを過剰に期待することも敵視することもよくないと考えるシーンが多くあります。

 

私個人的には、エビデンスがあればいい…

という受け止め方になってしまうことには反対の立場をとります。

※エビデンスの活用をネガティブに捉えているわけではありません…苦笑


多くは信頼性などをエビデンスによって裏付けたいのだと思いますが、

人との対話醸成にはそのエビデンスを思考の引き出しに入れていること自体が阻害要因になることもあります。

 

客観的な科学的根拠として表れない本質的なことは世の中たくさん存在するはずです。

 

それは日頃の人と人との関係性の中でも表れますし、

カウンセリングセッションにおいても体験することが多いですね。

 

良質と評価されたエンビデンスに過剰な期待を持ってしまうことはよくあること。

ある意味、それはデータ任せで無責任な解釈、

考え方だと反省することも大いにあります。

 

エビデンスに生きる…と書くと大袈裟ですが、

エビデンスを大事にしたところでクライエントは幸せにはなれない、役に立たないことも多いものです。

※勿論、役立つこともあります。

 

《エビデンスはあるのか?》

と聞く人がいらっしゃいます。

それは目的があるからということはわかっています。

 

私の場合、

相応の権威者からそれを問われ「またか…」と感じてしまうことが多い。

自己コントロールしていますが…。

ある方からは、

《エビデンスを揃えられない弱さ》

と言われたこともあります。

 

エビデンスを土台にして自信をもって語る方に出会うことはなぜか多い。

不思議なものですよね。


自分にとって刺激の強い人は自分からすると目立つのでしょう。

だから多く感じる錯覚に陥るのかもしれません。

 

これもご縁・学習だと言い聞かせながら受け入れ、

不得手なことにはなるべく積極的に向き合い勉強をし続けていますが、

その度にモヤモヤが生じるのは私自身の柔軟性が欠けているのだと自覚しているところです。

 

ただ、データで整理してみるよりも、

ある意味、根拠のない、直感的・ひらめきみたいなところを磨くことも重要。

ある程度の優れた直感とひらめきの力を持つには、

日頃から数値に変換できない経験を個々で意識して蓄積し続けることが重要だと思います。

 

随分とお話しがそれてしまいました…汗

 

1級キャリアコンサルティング技能検定試験の実技において、

論述試験問題で「あなたの考え」と問われますよね。

 

何を基準にしての「あなたの考え」を問われているのか分からないと言う方がいます。


私は

〈この事例から誰かの問題を探し当ててください〉

というような「あなたの考え」でもないと思っています。

 

そもそもそんなことをしても事例指導の実技とはなり得ないでしょう。

 

〈この事例をまとめた事例相談者はどのように問題を捉えているのか〉


仮にこのように考えることができるとどうでしょう。


どのように考えるのかは「あなたの考え」次第になりますのでそこは自由ですよね。

事例指導者としてのコンピテンシーにも関わることだと思うのです。

 

普段の感覚では「あなたの考え」と問われれば、

問われている文字の通りに「私自身」を中心に考えることが自然かもしれません。

 

一方でこの論述試験自体は、

事例指導の場面を想定し、

事例相談者の成長と相談者へのより良い支援を目指した実技をイメージします。

 

「私の考え」をそのまま記述すればいいというよりは、事例相談者がまとめた事例なのだから、先ずはその本人がどのように問題を捉えているのかを読み取る方が自然だと私は考えます。


例えばそのように考えること自体が「あなた(私)の考え」でもあります。

 

わけがわからなくなってきている人もいらっしゃるかもしれませんね…ややこしくてすみません。

 

「あなたの考え」と問われたとき、

このように視点を変えてみる試みも面白いものです。

それは私自身(筆者)の考えです。

 

《相談者が抱えている問題》を問われたとします。

 

私は、この事例相談者は相談者のことをどのように感じ、そして何を考えたのかな…

とワンクッション置きます。

 

事例指導者としての私の考えです。

それについて善し悪しなどありません。

 

何より、

事例相談者の成長プランを実践的に立てられればいいのです。

勿論、事例相談者が心理的にも実行できそうなプランです。

 

つまり事例相談者を通して相談者の問題を理解していく。

これは事例相談者と問題の視点を共有する際にも役立ちます。

 

事例相談者が説明してくれる事例を通し、

事例相談者のその時の感覚を知ろうと、理解しようと脳を総動員します。

 

これは誰に教えられたことでもなく実際に現場で実践していることであり、

「私の考え」なのでしょう。


そして少なくともこのように考えて1級合格を得ている方も数多くいらっしゃるのです。


論述も面接も実技試験ですので、

予め答えを用意したような取り組み方ではなかなか融通がきかなくなると思います。

 

「あなたの考え」と問われて自動的に自分が問題を考えなければならない…

と必死になることは疲れますし、

そもそも事例指導者は相談者(クライエント)に会っていない設定です。

※これまでの過去問は全てそうですが、今後はわかりません。


事例指導者側の自分勝手な見立て感覚を押しつけてしまうこと、

これは事例指導ではないでしょう。

 

事例指導を受けにきている人が目の前にいる前提なのですから、

事例指導者としての考えだけでは効果的な事例指導プランは成り立ちません。


試験勉強も実践として考え訓練していくことは未来の自分のためでもあり、

それは何よりクライエント支援にも役立つことなのだと思います。


読者の皆様の1級キャリアコンサルティング技能検定試験合格を応援しています📣