昨日の記事にアップした図を使って、
引き続き実践的視点を踏まえた論述必須問題の解説を行なってみたいと思います。
昨日ブログに記事をアップした後、
数名様よりCVCLABホームページからメールをくださった方がいらっしゃいました。
どうもありがとうございます♪
なんだか懐かしい感じ、
そして嬉しさが同時に込み上げてきました。
ブログをアップし続けていて本当によかったと思える瞬間でもあり励みになります。
※お返事をするまでにお時間を要しており恐縮です。しばしお待ちください。
さて今回のブログタイトルの本題です。
1級キャリアコンサルティング技能検定試験の論述必須問題では、
事例相談者の相談者Aへの対応について、
どのような問題があるかを記述する問いがあります。
問2 この事例相談者の相談者Aへの対応について、どのような問題があるか、あなたの考えを記述せよ。(15点)
この問いの内容が事例相談者への事例指導の面接を実践していく上で、
どのような過程に置き換えられるのか等、その意味合いを考えてみると、
どうみていくことが妥当であるのかは理解しやすくなるのではないかと思います。
例えば…
①自己理解
②仕事理解
③啓発的経験
④意思決定
⑤方策の実行
⑥適応
といったキャリアコンサルティング面談の流れにおいて、
その支援の適切さを確認していくこともありかもしれませんが、
それが事例相談者の不出来なところを指摘するためだけに記述するのでは、
事例指導やスーパービジョンの実践では役に立たないことも多いでしょう。
勿論、上記①〜⑥の順番はどうであれ、
面談の流れにはある程度一定の標準化された必要なポイント等はありますが、
それらを踏まえながらも事例相談者の固有性を理解しながら、キャリアコンサルタント同士だからこそ支持し、確認し合える視点があると思うのです。
そうした視点で事例相談者の成長課題の設定につながる具体的なポイントを表現できるといいですね。
例えば、このイメージ図の赤枠でお示しした基本的な態度や姿勢で言えば、
この事例相談者の受容的態度や共感的な理解、
また純粋性などが相談者Aへの支援にどのように役立っているのか、どんな支援につながっているのか、
事例記録からその関係性等を見立てていくことはできると思います。
この時も気をつけたいことには、
単に事例相談者の対応の問題点だけを表面的に捉えて表現することはナンセンスです。
事例相談者がどうして相談者Aにそのような態度をとっているのか、関わりをしているのか等、
先ほど記したようにキャリアコンサルタント同士だからこそ汲み取れることもあると思うのです。
残念ながら相談者Aにはそれが伝わっていないこともあるでしょう。
事例相談者がせっかく事例指導を受けるために事例をまとめてきているのですから、
事例相談者がキャリアコンサルタントとして成長実感を得られるような関わりを事例指導者側が意識できるとより良い時間になると思うのです。
※事例相談者が抱えている問題を記述してはいけない…と書いているわけではありません。
上記のイメージ図ですが、赤枠の中に、
・基本的態度や姿勢
・関係性
・問題把握
・展開
といった基本フレームの要点を記していますが、
これら全てを取り上げ、
事例指導者が欲張って問題を記述しても、
実技として事例相談者の成長支援に繋がり難いのではないかと感じます。
また、事例相談者の対応の問題についてあれこれ目について仕方がないというときは、
一旦、ご自身が事例相談者の問題と考えている事象や事柄等を上記項目等に整理して書き出しみて、
特に大事だと思えるポイントを中心に指導プランを立てるつもりでまとめてみると実践的な表現ができると思います。
問題と考える事象や事柄は、
意外と根底にはつながりがあることも多いです。
どうしてそのようになっているのか…掘り下げてみると、
事例相談者にとっての一つの優先課題が見つかることもあります。
それらを文字で表現できることは、
1級CCの論述試験の醍醐味にもなるのではないかと考えます。
次回の記事では、引き続き必須問題の問3についてひとつの視点で解説をいたします。