石﨑先生のお話しのひとつに、

「積み上げか逆算か」というメッセージがあります。

 

私はこのお話しを、2017年3月に開催された

『DVD「事例指導を知る」発売1周年記念セミナー』

の場でお話しを伺いました。

 

多くのキャリア形成支援者が石﨑先生の簡潔明瞭なお話しに引き込まれていきます。

そして私もその一人です。

 

さて、このお話しを受けた方の中に、

以下のような認識、捉え方をされているケースがありました。

 

(目標を定めてはいけない。

目標ありきではなく、目標はなくとも積み上げていけば世界が見えてくる…このように石﨑先生がおっしゃっていた…)

 

読者の皆様はどのように考えるでしょうか。


目標を定めてはいけない…

と、お話しされたわけではないのでは…

 

石﨑先生にそれをお伝えすれば、

きっと「いいんじゃない…笑」

と一言かも。

 

ある刺激をどのように受け取るのか、

「こう受け取らねばならぬ」

「こう言ってるんじゃないの?」

と考えていること自体、

何かにとらわれてしまっているのかもしれませんね。

 

乱暴に表現してしまえば、

どんな受け止め方も人はそれぞれであり、

それはその人の本当の時間でもある。

 

ただ「人はそれぞれ」というのは、

ある局面においては逃げているだけなのかもしれません。

 

理解し合う必要があるとき、

お互いがどのように認識しているのか、

諸々確認をする必要があるときも多々あるのだと思います。

 

さて、お話しは戻り、

逆算していく生き方、考え方は、

確かに道が一つしかないような感じになりかねない。

目標達成のためだけにあれこれ考えるからです。

 

それが必要な場面もあるかもしれませんが、

人間は、もう少し柔軟な考えも必要になることでしょう。

そんな思い通りにはいかないだろうし、

思い通りにいかないとしょげ込んでしまう。

 

「予測不可能な時代」とも表現されますし…

というか、

個人的にはいつのどんな時代も予測不能であると思います。

 

また少しお話しがそれました…。

 

積み上げ型というのは、

今、やろうとすること、やるべきことなどを進めていくことで、

山登りしていくと道は色々あることにまた気づく。

拓けていく。

 

松下幸之助氏の「道は無限にある」にもつながります。

 

先生がメッセージしてくださった大切なことは、

単に逆算がいいとか悪いとか、そういうことではなく、

目標は大切であり、目標を持つこと、設定することを否定しているわけではなく、

目標は常に変化することもあり、それは積み上げながら色々見えてくるから…

こういうことをおっしゃっていると認識しています。

 

積み上げていくことで、

結果、最後自分が納得できる目標、途中途中で変化した目標に到達すればいいんじゃないの??

こういうことだったと思うのです。

 

決して目標を定めてはいけない…

とは言われてないと思うのですがいかがでしょうか。

 

と書いている時点で私も決めつけているのですが(苦笑)

 

最後に、

人は目標を目指すことによって動機付けられていくことが知られています。

 

これは自ら立てた目標でも、大切な人から示され、そして自ら納得できる目標でも、

なんでも良いですが、

自分に見合った目標、憧れる目標を明確に持てることは、

それだけ動機付けにつながるということも知っている必要はあります。

 

これはキャリア形成支援が心理支援にもなる以上大切なのです。

 

学びの軸を持っていることは、

他者からのメッセージの受け止めや、考え方、認識はそれほどブレません。

観聴きすること全てが自身の成長のための適切な栄養剤になっていくと思うのです。

自らの経験等をなるべく偏らせたり歪めないようにしていく努力も大切です。

 

色々な人が存在するからこそ味わい深いのだとは思いますが…。

キャリア形成支援を行う者として、

大事なところはある程度一致させていくことが質の向上にもつながるのかな。。。