昨日は予定通り、

大阪の会場で1級キャリアコンサルティング技能検定試験の実技(論述・面接)対策講座の基礎導入編を実施いたしました。

 

プログラム概要としては、

最初に事例指導やスーパービジョンが日常から行われ難い事情等を現場レベルで考える時間を作っています。

 

その後、本題に入り、

・事例指導の面接の基礎的な知識

・キャリア形成支援者の事例指導

・事例指導の必要性

・事例指導での関係性

・事例指導のプロセス

等々をお話ししながら逐次皆様にもお考えいただきました。

 

これら全てのコンテンツは、事例指導の実技実践等につながり、

また、1級実技(論述・面接)試験でも必要なことになるかと思います。

昨日は可能な限り理解し易いよう、少し時間を欠けて解説を進めてまいりました。

 

その後、受講者様の感覚が鋭敏になり広がったところで、

第11回1級合格者様の論述解答の再現や面接試験直後のメモ等についてご紹介しております。

※ご紹介した内容は予めご本人に承諾を得ています。

 

こうして2022年度の講座が無事にスタートできたのはご予約をいただいた受講者様のお陰です。

本当にどうもありがとうございます。

感謝の気持ちを添えて、

今の私にできることを全て出し切り、皆様へ講座プログラムをご提供いたしました。

そして本日ご予約を下さっている方もどうぞよろしくお願いいたします。

 

今回初回講座ということもあり初めてお会いする方もいらっしゃいます。

 

私の感じていることを少し記事にいたします。

 

例年、この時期の傾向として考えることではあるのですが。。。

 

「試験」だから…

ということで、受講者様の中には、どこに試験の評価ポイントがあるのか、

試験の仕組みや試験官がみるところ等、それらに注意を向けていることがあります。

これは受検者としてしょうがないことにもなるのかもしれません。

 

国内の多くの資格試験への取り組み方は、

学生時から鍛えられてきた学習法、試験対策方法に近い取り組み方、

または、評価ポイントを知った上で逆算型でやるべきことを整理する。

こんな思考が働きますよね。

攻略法にノウハウがあったり、なるべく効率的に、

そして確実な合格手法を探ろうとするのが本音であり普通なのかもしれません。

 

(国の技能検定試験なのだから、一定の基準が設定されているはずだし、

そのキーワード的なポイントが必ずあるはず…)

受講者様からこのようなお話しを毎年のようにいただきます。

 

それはそうかもしれませんね。

試験ですから…。

 

しかし、私は1級CC試験の採点方法など知りませんし関心がありません。

例えば、

試験官の方を知っていたとしても、そうしたことを聞くことはしません。

この業界の深いお話しをしたとしても試験の話題自体することはないのです。

※当然に厳格なルールもあります。

 

少なくとも日本のキャリアコンサルティングの資格試験(実技)に関して、

クライエント支援やスーパービジョンにおいて、

基本場面をある程度実践的に安定した実技として提供できるのであれば、

それが試験で評価されることだと信じています。

 

試験官が何を見ているのか、試験でのポイントが何か、

そうしたことを考えることにはあまり意味がないように思いますし、

また、そうしたことを考えるのはあれこれ疲れるだけでしょう。

 

この記事を読んでくださる試験官の方がいらっしゃったとするならば、

「そりゃそうだ」

と感じてくれているのではないでしょうか。

 

試験官は一採点者に過ぎないわけで、別にどうでもいいじゃないですか…

と私は考えます。

※すみません。私個人の意見です。

 

試験官を驚かせるくらいの柔軟性と現場力を発揮したいですね。

 

何より、私たちはなぜ1級を目指すのか。

試験官や試験自体のために勉強しているわけではありません。

 

「この資格をとる」と決めたことは、

例えば、キャリアコンサルタントの質的向上を目指そう、

事例指導の面談の基礎力を向上させていこうということです。

 

逆算的に試験官に好まれるアウトプットをしようとする人ほど、

「どこを見て試験を受けてるのか」

という感じがどうしても表出してしまい、

そもそも遠回り…というか、

ぎこちない受検になってしまう恐れがあります。

 

もっと普通にすればいい。

「普通に…」

これは試験会場でなかなか難易度が高いかもしれません。

 

しかし、試験対策を過度に歪んだものに仕立てて考えると、

普段とは異なる、不適切な取り組みになってしまいそうです。

 

少なくとも、実技論述・面接試験は正解がありません。

いくら試験に向けた効率的なやり方を模索したところで、

普段通りに勝るものはないでしょう。

※勿論、その普段通りというものが、

個々人の独善的なやり方だったりすればよろしくないと思いますが…汗

 

この試験の特徴(私が考えること)は、

 

例えば、

節目節目でポイントをクリアするソムリエの三次試験(実技試験)の対策のように練習しても意味がなく、

バリスタ実技試験のような実技対策をしても全く意味がない。

※ソムリエやバリスタの実技試験を蔑ろにしているわけではありません。

事例指導の論述・面接試験のあり方を受検者の視点で考えるときの表現の一つです。

 

心理支援者、キャリア形成支援者の専門家として基礎評価される実技試験です。

目の前に唯一無二の存在であるただ一人の事例相談者役の方がいるのです。

 

ここでこうすれば点が入る…

というように、

その各ポイント等で顕在的な評価がなされる試験であるはずがない…。

(個人的な思いが入っています。)

 

試験官に目を向けている余裕があるのであれば、

そのパワーを全て事例相談者に集中する訓練を重ねた方が、

この1級試験の合格につながるように私は思います。

 

…と、ここまで私の思いをつらつらと綴ってまいりましたが、

結局、昨日はこうしたお話しを織り交ぜ皆様と考える時間となりました。

 

本日も大阪で講座を開催いたします。

 

大阪市内は雨模様の予報ですね。

お足元が悪い中、ご足労をお掛けいたしますが、

会場までどうかお気をつけてお越し願います。

 

よろしくお願いいたします。