キャリアコンサルティング技能検定試験について、
様々なところでグループによる振り返りを実施している方が増えましたね。
キャリアコンサルタントに限らず公認心理師試験などでも同じことが言えます。
1級キャリアコンサルティング技能検定の実技(論述・面接)試験の振り返りについて、
改めてブログ日記として書き留めておきたいと思います。
受検者様同士で、
《あれはやっちゃいけない、それはダメ…等々。》
《全然うまくいかなかった…相手と相性が悪かった…》
例えば、こうしたお話しをしているとき、
輝かしい結果を出した人の説得力のある言葉に影響を受け、
そしてその時、視点が自分の弱点等に向いていることもあります。
事例相談者からどんなことを学んだのか…
論述事例からどんなことを学んだのか…
このような振り返りに出会ったことがあまりないのです。
事例相談者は、面談という特別な時間と空間の中で、
目の前のクライエントから受けた刺激によって、
自身の考えや感じていることが生起され、
キャリアコンサルタントとしての行動(発言等)をしています。
そしてそれは論述だろうと面接だろうと一緒ですね。
事例指導者(受検者)が素晴らしいからいいセッションになったのではないという見方も大切にしてほしいとも思います。
つまり合格者ご自身の手柄だけではないのだ…
ということが結構重要なポイントなのです。
だからこそ、
振り返りの時、事例相談者を置き去りにしないでほしい。
※勿論、面接の場面や論述で事例に向き合う場面でも。
これは私が先生方から教わってきた大切なことです。
第12回の1級CC技能検定試験に挑戦される予定の方で、
この記事に関心がある人は、ぜひ考えてみてほしいと思います。
自分がどうすればいいかということばかりに注意を向けていくのではなく、
事例相談者から目を離さないことがまず大事であり、
だからこそ、事例相談者のことをキャリア支援の面でわかることが増え、
共通項が持てるのではないかということです。
これはその時々の相手とご自身の状態次第で全てが変わります。
試験をどうすればいいかという問題ではありません。
単に会話がうまくいったとかいかなかったとかではなく、
単に関係性は大丈夫だったとか、ダメだったとかではなく、
とにかく相手をみて対話を深めていくことを双方で意識することができていたのかというところ。
学び仲間と意見交換をしている時、結果に偏った見方をしてしまい、
やっぱりこうするんだとか、こうした方が合格しやすいのだとか…
わりと自分達のことを中心にした振り返りが多い気がするのです。
そして試験がうまくいかなった人は合格した人の話を基準にして、
なんとかそこに折り合いをつけ、自分の失敗らしきものを正そうとしてしまう。
だから益々自分らしさが失われてがんじがらめになる。
《こうしたら1級に合格できた》という言葉。
これはとても傲慢な感じになるように私は考えます。
注意してほしい言葉なのです。
それを聞く方も、発言する方も気をつけた方がいいように思います。
それをしたから合格したわけではないでしょう。
間違ってはいけないと思うのです。
クライエント支援のときには、
例えば、
結果だけにとらわれているかもね…と指摘しながら、
ご自身がそのようになっていると、それはちょっと矛盾してますよね。
先日、流行り??のYou○u○eを家族で観ていたら、
《ある資格の講座をしている先生が「資格試験なんて結果」が全てだ。》
と諸学生に向けて発言していました。
未だにそんなこと言えるのがある意味すごい感じもします。
目的次第でおおかた道理にかなっているとも言えますが…苦笑
キャリア形成支援者の考えや人間観としてそれが土台になるのかといえば、
疑わしいところも大いにあります。
共通して言えることですが、
1級キャリアコンサルティング技能検定試験に向き合うのは、
ご自身のキャリア形成の一つの大切な物語であり、
その生き様の成長過程にもつながります。
1級試験の受検の準備をするときも、
ご自身のキャリア形成支援者としての本物の学習時間・成長時間として、
生涯続けることができるような視点で取り組まれることが何より一番の近道になるのだと思います。