試験結果のご連絡をいただいたにも関わらず、
なかなかお返事が間に合わずに申し訳ございません。
忙しさなどからの理由ではなく、
メッセージをくださった方の個々の想いがそこに詰まって表現されているので、
例年のことではあるのですが、簡単にはお返事ができません。
考え抜き選択した言葉が「これですか?」となるかもわかりませんが…苦笑
私なりにその方へのおくる言葉(言葉にしないということをも含み)であることには間違いありません。
返事がないな…となるかもしれませんが、今しばらくお待ち願います。
さて、本題です。
第11回の1級キャリアコンサルティング技能検定試験の結果が少し変化してきたとはいえ、
実技試験はまだ合格率が10%弱という難易度の高い試験であると感じます。
受検された方のお手元には結果通知書がそろそろ届き始めるかと思いますが、
その内容について、ある程度の一致感を得る方もいらっしゃるでしょう。
また、良い意味でも悪い意味でもそこに大きなギャップを感じる方もいらっしゃるかと思います。
結果通知書には学科試験の結果と、
実技として論述試験の点と面接試験の各評価区分の点も掲載されています。
実技の各評価区分について、自身の中で分析したり、
また仲間と意見を交わしたりすることもあるかもしれません。
例えば、具体的展開力について、
《それはロールプレイの後半から終盤を指すのだ…》
と決めつけているとなると、自己評価自体に既に大きなズレが生じる気がします。
実践でイメージしてみるとわかりやすいのですが、
基本的態度も関係構築力も面接中ずっと必要な力になりますし、それは絶えず変化します。お相手がどう感じているか、それはわからないものです。
ご自身での振り返りが偏ったものにならないように気をつけたい。
試験において、
(ロールプレイと口頭試問で自分の思い通り《練習した通り》にできたぞ)
といった自己評価をしていたとします。
しかし結果がついてこない。
結果通知書が届いてみたら、
問題把握力や具体的展開力が届いていないどころか、
基本的態度や関係構築力までもなんだか納得いかない数値が示されている。
関係構築は自信があったので、本当ならば70点以上は…と思っていたら、
60点そこそこ…なんてこともあります。
このように自己評価と比較して著しくギャップがあるのは、
試験への向き合い方に何かしらの問題があるのかもしれません。
反対に
(全然ダメダメのグデグデでとんでもないロールプレイだった…)
といった厳しい自己評価だったのに、
なんと合格…なんてこともあります。
基本的態度や関係構築力、問題把握力や具体的展開力というのは、
どこからどこまでという具合に区切って操作できるものでもなく、
面接中も口頭試問でもずっと全てが織り成すように連続しているのだと私は考えています。
極端に書けば、
具体的展開力はロールプレイの始まりから評価されていくでしょうし、
基本的態度も関係構築力も問題把握も最後の最後まで評価されているものだと思うのです。(私の考えです)
つまり実践と一緒です。
実技合格にこうすればいいという方法などないのです。
合格した誰かのやり方や考え方をそのまま取り入れても、
たまたま結果がついてくる人はいるかもしれませんが、
そもそもそれをやったからその人が合格しているわけではないというところに気がつかないと、受検の取り組みがズレてしまう可能性があります。
事例指導者としての考えもいろいろあるけれども、
そもそもが事例相談者のキャリア形成支援者としての成長のため、
事例相談者の反応が強い点(気にしているところ)をきちんと焦点化しながら、
抱えている問題解決のため事例相談者と対話を重ねているかどうかが本当に重要だと思います。
やり方ではないのです。
仮に、反応として、事例相談者から抵抗を受けていたとしても、
それをうまくこなすことが指導ではありません。
どうしてそこに反応が強くでるのか、そこには意味があるわけです。
それはその事例相談者固有のものでしょう。
真剣にその事例相談者の視点で一緒に考えようとしているのかどうかはとても大きい気がします。
そしてそれはキャリアコンサルティングのどんなところに当たるのか。
終始一貫し、
事例相談者の心情や考え、その行動を理解しようと実践する事例指導者(受検者)であれば、自分が描く物語通りにはいかないことを知っているでしょう。
要するに、事例相談者がなんのためにこの事例を持ってきたのか、
何を相談しているのか、
その目的がブレず、事例相談者から離れずに一生懸命に向き合っていたのかが重要なんだと思います。
事例指導者として
《私は関係構築が70点だから面談の前半は大丈夫!》とか、
《後半の具体的展開力があと1点…いつもそうなんだよね〜》とか、
このように各評価区分を区切ってそのまま受け止めること自体が、
大切な視点を失っている可能性もあるので注意したいところです。
お話しがガラッと変わります。
「1級合格、おめでとうございます!」
というメールのお返事を送信するとき、
お一人おひとりの表情が走馬灯のように蘇ってきます。
昨年の論述試験が終わった後のメール、面接試験が終わった後のメール、
それぞれの方からいただいた全てのメールを改めて読み返しています。
その人のその場その場での想いが改めて伝わってまいります。
面接試験が終わった後、まだ結果も出ていないのに、
「またダメでした…」
と絶望的なメールを言葉を選びながら送ってきた方が、
「まさか!!合格です。私の番号がありました!!信じられない!!!」
と劣勢を一気に覆すようなメッセージ。
例年のことではあるのですが…
やっぱり、
お一人おひとり、その道のりはオンリーワン。
その姿を知っているからこそ、
私は自分のこと以上に嬉しくなることがあります。
1級キャリアコンサルティング技能検定試験の対策講座…
いや、事例指導・スーパービジョン基礎実践講座だと私は考えているのですが、
とにかく講座を企画して本当によかったと思えるのです。
「1級合格、おめでとうございます!」
というメールタイトルに書き換え、返信するとき、
その方の講座参加時の姿や表情、言葉が重なります。
昨日、長女が就職のために我が家を旅立ちました。
我が家からは長女の身の回りのものや歯ブラシ等がなくなり、
今、なんだかちょっと寂しい感じ(空の巣…)と、
これからとにかく頑張って!応援してるよ!という嬉しい想いが入り混ざります。
講座受講者様の方が1級に合格されることは似たような感覚があります。
何はともあれ、
1級に合格された方は今後の学びも益々大変になるかと思います。
常に初心を忘れず、現場の実践等から様々な研究を重ね、
広い分野で、より質の高いキャリア形成支援を提供できるよう、
お互いに勉強と経験を重ねていきましょう!!
1級に合格した方へ。
もしよかったら私のスーパービジョンも受講してほしいかな。。。
※お誘いです…笑
試験の結果が残念だった方、
1級試験に挑む意識と感情、ご努力をなるべく途切れさせず、
これからも実践経験を1級の実技対策に取り入れながら、
相互に質の向上につながるよう、学びを継続していただけたらと願っております。
来る4月9日(土)と10日(日)、
オンラインにて2022年度の1級対策講座の説明会を開催する企画(まだ予定の段階です)を立てております。
※近日中にこのブログでご案内いたします。
※オンライン説明会ではございますがご質問のお時間等も確保したいことから、
説明会の定員数には限りがございますので予めご了承願います。
説明会には、第11回1級キャリアコンサルティング技能検定試験に合格された方(数名様)にご参加いただき、
これから第12回の1級受検をされる予定の方へ、
少しでもモチベーションアップに繋がればという思いから、
ライブで各自の感想等をありのままに語っていただくコーナーも企画してます。
私も説明会までには第11回の受検者様の結果を踏まえ、
諸々考察を進めておきたいと思っています。