※私の日記ではカウンセラーとキャリアコンサルタントを時に同じ目線で表現し、
当然に時に異なる意味合いで表現しています。
読者の方の認識などにお任せしていますのでご理解願います。
例えば、
カウンセリングアプローチだけではキャリア形成支援は成立しない…
とした表現がありますが、それは大きな誤解を生むと危惧します。
さて、本題です。
私自身が最近学びの場で改めて体験し気付いていることに、
結局のところ基本が大事ということがあります。
自身の基本スキルが足りないということを痛感しています。
上記は私がずっと信頼している先生からいただいた大切なメッセージによって考えられたことです。
1級キャリアコンサルティング技能検定試験でも、
スーパービジョンの実践の場においても、
また、
実際のカウンセリングにおいても、
対話を重ねていくためには、
相手の話をよく聴くこと(聴けること)に全てが詰まっているでしょう。
《聴いてるだけでは解決しない》
という言い分がある方には、
『話を聴けなきゃどうにもならん』
と今一度考えてみる必要があると思います。
クライエントの話をキャリアコンサルタントとして本当に聴けているのだろうか…
かくいう私にとっても課題です。
「話を聴く」という認識や意味合いがそれぞれにとって異なることにも注意が必要ですね。
大切なことは、
クライエントが大事な話を本当に聴いてくれたと思えているのか…
ということです。
《私は話を聴いた》
といっても…カウンセラーやキャリアコンサルタントとしては問題ですね。
キャリアコンサルタントが実際にクライエントにその場でそれを聞いてみなければわかりません。
そしてキャリアコンサルタントもクライエントから様々な話を受け、
またクライエントの非言語的なメッセージやサインを受け、
そこで感じたことや考えたことを必要なところでお返しするからこそ、
本当のコミュニケーションに発展していくのだとつくづく感じます。
きちんとプロとしてお返しすることは必須なんですよね。
クライエントから受けた刺激から得られた知覚なのですから、
それをクライエントの立場に立ってみたうえで返してみることは双方での理解を深める最大の機会となります。
これがなかなか意図的にやろうとしてできるものではないと思うのです。
だからこそ結局は基本に立って学びを繰り返す。
何歳になっても何十年間面談経験をもっても、
基本に忠実に学び続ける、
振り返ることがなによりも大事なんですよね。
その覚悟が生涯必要でしょう。
そしてそれは決して一人ではできないことです。
自分の面談について適切な振り返りを行う…
これは一人ではなかなかできる人はいないでしょう。
だからこそ事例指導者がそこにいる…
という感じでしょうか。
だからこそここに事例指導者がいる、
スーパーバイザーがいるともいえるのだと私は思います。
事例指導者等が「こうだああだ」と横から口を挟むことではありません。
口を挟みたくなりますが…
目の前でじっとよく聴くこと。
その人を聴くこと。
それはクライエントとの面談ではなく、
プロ同士としての感覚を大切にしてです。
決して事例指導者の価値観や見立てが前に出ることや回り込むことではなく、
事例相談者をプロとして信じる力が必要でしょう。
ある先生が
「言い訳できないように外堀を埋めていった」
と言いました。
私はこれは未だに違和感があります。
それは試験に受かるため?
ロールプレイをうまくやるため?
こんな事例指導やスーパービジョンは絶対に受けたくありません。
※すみません。
でもこれは我慢できない…。
信じているからこそ、
必要なところで、事例相談者にとって必要なことを問いかけることができるのです。
黙っていればいいということではなく、
かといって出しゃばるようなことでもなく。
これはカウンセリングの面談フレームにも重なるところはあると思います。
※事例指導やスーパービジョンは、カウンセリングやキャリアコンサルティングではありませんのでご注意ください。
お互いにこの面接での建設的な目的・目標を明確にしやすいのがプロ同士でもあるように感じます。
だからこそは聴くことが伝えることに変換しやすい。
同じ視界で物事を考えられるもの同士、
基本に立ち返って振り返る重要性を事例指導者が本気で知っていることが大事なのです。