昨日で今年に計画した1級CC技能検定試験対策講座が無事に終了しました。

講座に参加をいただいた方へ、心から感謝申し上げます。

どうもありがとうございました。

 

来年は、1月8日(土)大阪会場から1級面接対策講座がスタートいたします。

皆様にお会いできることを楽しみにしています。


2月の面接試験に向けて充実したプログラムをご提供できるように努めてまいります。

 

さて、今回の記事では、

1級キャリアコンサルティング技能検定の実技面接試験(ロールプレイ)で、

事例指導者(受検者)が陥りがちなケースをひとつ取りあげます。

 

この記事の内容にしっくりくる方はご自身のロールプレイを少し振り返ってみてください。

 

事例指導者が事例相談者の事例の説明を聞きながら、

事例相談者の話しに対し、必要以上におうむ返しをしていたり、

事例の内容に焦点をあてて要約を行なっていたりすることがあります。


事例指導者としては丁寧に対応しているつもりかもしれませんが、

事例相談者や観察している試験官の先生からすれば、

それが妙に煩わしく無駄にも感じることがあるかもしれません。


事例相談者の思考のペースが乱されてしまうこともあるのです。

 

事例相談者はキャリアコンサルタント・カウンセラーだからこそ、

ロールプレイセッションの不自然なところが特に気になってしまうことがあります。


よかれと思ってやっていることが裏目にでることになり、実にもったいない気がします。


勿論、事例指導者(受検者)としては懸命にやっていらっしゃるのだと思います。


一方で事例相談者がどのように受け止めているのかはわかりませんので注意をしたいところですね。

※これは実際のカウンセリング場面等でもいえることですが…。


ロールプレイの練習の際、どうしてそのような傾向が出るのか…

これまでのインタビューを通し以下にまとめてみました。

 

・事例相談者へ共感していることを示したい、相槌のかわりのように行なっている

 

・話しと話しのつなぎとして行なっている、考えを整理するための時間稼ぎでもある

 

・事例相談者の話しを聞いている、わかっているというポーズをしている

 

こうした心理等が働いているということです。

※異なる意見等もいつくかございました。


読者の皆様はいかがでしょうか。


事例指導者(受検者)がロールプレイをうまくこなそうとする必要はないのでは…と思います。


《あの人はロールプレイがうまいから合格するよ》

というようなことを意見交換しているシーンに出会うことがありますが、

結果、その通りのこともあれば残念なこともありますね。


人間はプラス面でもマイナス面でも情報を受けたとき、

注意の向く現象を中心に事実として解釈してしまう特性もあるようです。


要するに錯覚が生じるということです。


うまいとかうまくないとか…

何を基準にしているのかということもありますが、

単にロールプレイがうまければ合格するわけではなく、

うまいことが実技において逆に阻害要因として働くことあると思うのです。


ロールプレイをうまくやろうとしているうちは事例相談者と本当の時間がつくれないでしょう。


ご自身で、

ロールプレイのモードになる癖があると感じられる場合は、

例えロールプレイであっても、

極自然な会話を心がけるようにトレーニングしてみるといいのではないでしょうか。


不自然なロールプレイ、

やらされ感覚のロールプレイでは、

いくらそれが練習のようにうまくいったようにみえても、

指導レベルキャリアコンサルタントとしての基本ができていないと評価されることもあるように私は感じます。


おうむ返しや要約等で倍の時間を割いているようでは、

効果的な事例指導はほど遠くなっていきそうです。


プロ同士でのコミュニケーションですから、

その学びが本当に楽しく感じられる充実の時間にしたいものです。

※決して不要なところでの笑みや冗談等があるといいという意味ではありません。


事例相談者が説明してくれたことを繰り返して言葉にしなくともいいことは多々ありますので、

ご自身のロールプレイの録音などをよく聞きなおして確認してみてくださいね。