気分一致効果と呼ばれる現象をご存知でしょうか。
何かの文章等を読む時にもこの気分一致効果が大きく影響を受けることがあります。
例えば、
1級キャリアコンサルティング技能検定試験の論述問題の事例を読むとき、
気分がポジティブな場合とネガティブな場合とでは、
自身の認知処理(情報処理)が異なるのです。
事例の読み取り方も変わってしまう可能性もあるわけですからそれは考えものです。
前者(ポジティブな場合)では、
ヒューリスティックな情報処理が行われやすく、
これを前向きに表現すれば、
より直感的で効率的な思考が働きやすいわけです。
限られた時間の中で思考するには有用な処理能力となりますね。
また柔軟な視点も持ちやすく、
ユニークで創造的な発想も生まれやすいでしょう。
一方後者(ネガティブな場合)では、
認知的努力を用いた分析的且つシステマティックな情報処理方略が取られやすいといいます。
それだけ慎重になるということでしょうか。
これも前向きに表現すればよく考えながらロジカルな思考を総動員させて正確な答えを導こうとするプロセスが進められそうです。
時間が十分にある時や、
物事を慎重に検討していく上では効果的な側面があるように思います。
少し視点を変えるとネガティブな気分で事例を読むということは、
自由度の少ない視野の狭い考えに陥る可能性もありますね。
どちらがいいとか悪いとかという記事ではないのですが、
こうした気分一致効果や気分と情報処理方略、認知的チューニングなどの研究は、
実際の私たちの諸活動等にも影響のある面白い現象でもあり、
自己のコントロールを行う上でも役立つ面があると思います。
因みに私の場合、
論述の事例を読むときや考えていくときの自身の状態は、
わりとポップな感じです。
表現が少し曖昧かもしれませんが、
軽い感じというか、楽しみな感じが常にあります。
要するに好きなんだと思います。
お話しは戻り、
自分の状態等を理解しつつ、上記のような現象があることを知っておくことで、
自身が抱くストレス等の対処方法や制御方法等も変わってくることがあります。
関心のある方は、
少し調べてみるといいのではないでしょうか。
もしかしたら試験対策としてとても有益なことかもしれません。