1級キャリアコンサルティング技能検定試験(学科・実技論述)まで122日ですね。

今年度の試験日は12月12日。

 

本日は12月12日まであと122日というところ。

語呂がいい感じです。

 

さて、本日の記事では、

改めて対人援助では基本となる「関係作り」について一つ書きます。

 

私たちは他者に対して、

《コミュニケーション不足だな》

と評価することがあると思います。

 

人のことは《ひとごと》だからこそ、

客観的によく見えるのかもしれません。

 

1級の論述試験問題を例にしてみますが、

 

問題の事例を読むと、

事例相談者(キャリアコンサルタント)の相談者(クライエント)に対する関わりや働きかけ等について、

 

《関係性が十分に作れていないのに解決策を出しちゃって…》

 

などとついつい事例相談者のやり方などに目を向けがちです。

 

あくまで一例ですが、

 

この事例相談者がまとめてきた事例記録の中に、

相談者の発言として、

 

「…とは思うのですが…」

とか

「まぁ、そうですが…」

とか

「でも…」

というようなOffサインが出ていたとします。

 

見方を少し変得てみれば、

そうした相談者の複雑な心境を捉えているからこそ記録にできるわけです。

 

要するに、

捉えてはいるのだけれど、

それを活用できていないのかもしれません。

 

よって、

相談者との関係性を深めるためには、

相談者のOffサインが出ているところを押していくのではなく、

相談者のOffのサインへの対応力という点にフォーカスしていくことも重要でしょう。

 

相談者がOffサインのまま面談を進めるよりは、

相談者との関係性でOnに変換していった方が、

断然、大切な場面での相談者の思考が健全な働きをするからです。

 

目の前の事例相談者の段階によって

この辺りの指導ポイントは当然に変わります。

 

そもそもOffサインの見極めがわからなければ、

その点も理解と実践できることが必要でしょう。

 

また、事例相談者が関係のOn・Offの意味合いに理解できない場合、

例えば、クライエント支援にそれが支援にどのように役立つのか…

を理解いただく必要があります。

 

もし、関係On・Offの意味合いがわかっている事例相談者であれば、

恐らく、Offの状態からどうすればOnにできるのかがわからないという方もいます。

 

受容・共感で関係をOnにしていくことができる。

これを実践できない方もいます。

 

この記事のはじめに記しましたが、

 

《コミュニケーション不足だな》

《解決策を出しちゃって…》

 

と指導者が評価することは簡単ですが、

どうしてそのように進めてしまっているのか、

事例相談者の立場をなるべく理解しながら、

コミュニケーションがダメとか解決策に走って押してしまっているとか、

そういう現象にとらわれない事例指導のあり方が大事なんだと思うのです。

 

事例相談者へ表現していくときに、

もう少し具体的な言葉を使って事例指導を計画したいものです。

 

論述対策の練習をしていく際、

そうした点を大切に練習していただくと実践にも効果的だと考えます。