1級キャリアコンサルティング技能検定の論述試験の練習などに役立つ

セルフチェック的な一つの視点になればと思い記事を書きます。

 

論述の事例問題を読んで事例指導者(受検者)自身が

「規則的な捉え方」にとらわれてしまっていないか…

という点です。

 

事例記録から相談者や事例相談者の問題点を探そうとしたとき、

自身(事例指導者)の考えを明確に伝えたいと考えることから、

説得力のある理論や理屈に当てはめて表現する場合があると思うのです。

 

事例に登場している相談者の問題や、

この事例相談者の相談者への対応の問題等に対し、

 

《この相談者は青年期の発達課題がクリアできていないだろう》

《この事例相談者は発達課題を達成できていない相談者に対し無茶な問題解決型の提案をしている》

 

等。

 

事例の一部を読めば確かにそのように受け止められるかもしれませんが、

このように規則的な括りで考えてしまうと、

どの事例においても同じようなことが言えるのかもしれません。

 

そこに登場している相談者や事例相談者の個別性が、

結局、置き去りになってしまうこともあるのです。

 

上記の例であれば、

《ライフサイクルの共通性・規則性の視点からの考え方》

にもなると思いますが、

同時に、

《ライフコースの個別性・独自性》

などもしっかり事例から掴んでおきたいものです。

 

そしてこの事例相談者がその個別性に対しての関わりがもし弱かったとすれば、

それは事例相談者の立場等から、何が起こっていることになりそうか、

事例相談者の成長を支援していくプランを描いて欲しいと思うのです。

 

事例指導者と事例相談者の関係性の中で、

事例相談者が、自身の面談を通して適切且つ効果的な振り返りを促進していくためには、

「障害物」を事例指導者が事例相談者に与えてしまってはいけないと考えます。

 

ロジカルに説き伏せたりすること、

過度に分析したり解釈したりすること、

詮索したり責めてしまったりすること、

解決策を指導者が提示すること、

等々。

 

こうした指導者の関わりは、

事例相談者の成長の「障害物」になる可能性があると思います。

 

1級の論述試験は、

事例指導者がキャリアコンサルタントの役割を演じるわけではありませんので、

2級CC試験や国キャリ試験の論述試験と類似した視点で考えると、

相当にズレてしまうかもしれません。

 

論述試験は実技試験であり、

また使う事例は「事例記録」(ケース記録)です。

※過去問をベースに記事を書いています。

 

ケース記録についての理解が足りないと、

すぐにケースに入り込んでしまいますので気をつけていきたいところですね。

 

事例相談者が相談者を目の前にした時、

その人の「ライフコース」の大切さを意識することができるには、

先ず、私たち事例指導者が、

事例相談者の個別性にフォーカスできるようにすることが大切です。

 

12月12日の試験日まであと4ヶ月強です。

 

暑い日が続きますが、

頑張っていきましょう!!!

 

応援しています。

 

CVCLAB/小林幸彦