本日、横浜会場で5月最後の1級CC技能検定試験対策講座を開催しました。
講座を受講いただいた皆様には心から感謝申し上げます。
早々に羽田空港に移動し既に福岡に向かって飛行機で大空を飛んでおります。
5月は論述試験問題の基本的なひとつの考え方をベースにして、
実際の事例指導の面接と照らし合わせながら、
実践のイメージをもって過去問の事例を多面的な視点から考えていただきました。
受講者様には様々な気づきを得ていただけたのではないかと思っています。
12月12日の試験まで200日間弱という地点です。
コロナ禍が続き、
日々の時間が瞬く間に過ぎていく感覚があります。
この約半年間、
一つひとつ丁寧に準備を重ねていくことが、
1級受検というひとつの通過点を、
ベストな状態で乗り越えていくことにつながります。
キャリアコンサルティングの勉強だけに限らず、何事も日々の積み重ねが大切です。
勉強の計画でも仕事の計画でも、
人は先の見積りが甘くなる傾向があり、
日々優先順位を考えていくことなどから、
先に設定されているイベントについては、
どうしても取り組みを先延ばし・後回しにしてしまうことも多いものです。
この1級技能士の受検も同じように感じます。
一年に一度しかない試験だと分かっていても、
自分の中で取り組むスイッチがなかなか入らない…
このような方もいらっしゃるかと思います。
基本、どのような学びも独学が主軸になり、
自分自身にかかってきます。
フォーマル、インフォーマル、ノンフォーマル等、色んな学習がありますが、
結局、その学びを自身がどのように考えていくか、自分のものにしていくかなど、
全ては持ち帰ってからの独学にかかってくると思うのです。
独学を実のあるものにするには、
時折、モチベーションを高めるための仲間との学びや気づきの場が必要だと思います。
そんな時、
講座に参加くださると効果的かと考えます。
また、
1級CC検定試験の受検準備を試験対策として取り組むだけでは、
論述対策も面接対策も一過性のもので終わるでしょうし、
そうした学習ではあまり面白くなく先延ばしにもなりやすいかもしれません。
試験・受検があるから勉強をするわけではなく、
自分の支援能力、指導能力、
総合的な技術などを向上させていくために学習するのだ…
そのように広く捉えられると、
今の取り組みの意義が明確にできるのではないかと考えます。
結果として1級合格がついてくるとも感じます。
CVCLABではそうした取り組みを意識し学びの場の提供を行っています。
さて、横浜会場では一昨日から3日間、
今年度初めての対面型講座を実施いたしました。
先週、先々週は、福岡会場、大阪会場で受講予定の方々に計5日間オンライン講座へ切り替えての受講をいただき、
また、当初から予定していた平日夜間のオンライン講座も計2日間実施しております。
5月は全日程10日間の講座を終えたのですが、
その時間を通じて考えたことや気がついたことを少し記事にいたします。
《論述試験では目の前に事例相談者が存在していないのだから、
事例相談者の不出来なところを指摘すればいいとしか考えていませんでした。》
《試験の問いとして「どのような問題があるか」と問われているのだから、
いかに問題を見つけるかが勝負だと思っていました。》
という感想などがあったことも印象的でした。
もちろん、
それはそれで事例指導者(受検者)の方の考え方なので否定することはできませんし、
それでもいいのかもしれません。
同じ問いを受けても、
それをどのように考えるのかはその人次第だからこそ面白いのだと思います。
普段の仕事においても、
色んな指導者の方が存在しますよね。
ただ、キャリア形成支援者に対する
スーパービジョンや事例指導の面接がどのようなものか、
どんな目的があるのか、
こうしたことはある程度一致していることは大事です。
事例指導とは何かが共通認識として分かっていることが必要だと考えます。
論述が実技試験とされていることや、
また、試験の事例記録に、
「次の文章は、事例相談者が事例指導を受けるためにまとめた事例である。」
と太文字で示されていることを忘れないようにすることが実技的にも大切なんだと考えます。
例えば、
会ったこともない相談者(クライエント)の問題を、
事例相談者がまとめた事例記録に書かれている事柄や現象にとらわれて
断定的に判断することは違和感を覚えますし、
事例検討会ではないのですから、
事例のあれこれをいじらなくてもいいと思います。
また、
この事例をまとめてくれた事例相談者の問題についても、
否定的な視点ばかりを集めて表現することは解せないのです。
※あくまでひとつの考えです。
事例相談者の向こうに相談者(クライエント)がいるのですが、
そもそも、事例指導者の価値観とか、
指導者が備えている知識や能力などを中心に考えること自体、
目の前の相手の立場などを尊重した姿勢とは言えなくなると思うのです。
いくら的確な指導者助言も、
事例相談者の今の状態にそれが合っていなければ、
タイミングや場合によっては、
事例相談者の成長を妨げる行為となりかねません。
それは多くのクライエントの支援に良くない影響を及ぼしてしまうこともあり、
自分(事例指導者)が正しいという考え方を一旦わきにおける勇気が必要だと感じます。
事例相談者の成長は、
事例指導者一人ではできない多くのクライエント支援につながるのです。
そのような考えもあることを大切にしてほしいと思います。