本日は福岡で1級キャリアコンサルティング技能検定の面接試験対策講座を開催します。

 

今回の講座プログラムでは、事例指導の基礎的なポイントの学習(復習)と、

また講師のロールプレイ観察、その評価と発表、

そして受講者の方同士での実践、フィードバック等を取り入れています。

 

昨日や明日の継続学習の講座プログラムとは異なります。

受講いただける方は楽しみにしてご参加くださいね。

 

さて、

今回は事例記録について触れてみます。

 

1級CC技能検定の面接試験(ロールプレイ)においても参考にできると思います。

 

先ず、事例指導の面接では、

事例相談者にケースの記録を持参していただくことが多いと思います。

※スーパーバイザーによって異なります。

(ケース記録は必要ないという先生もいらっしゃいます。)

 

その記録の形態は、逐語記録であったり、要約された事例記録であったり。

 

また記録のフォームや記載項目も様々であり、さらには同じフォームを使っているとしても、

事例相談者によってその捉え方の異なりから記述されるポイントも大きく変わります。

 

勿論、1級の実技面接試験において事例相談者が持っている記録は、

例年、事前に概要を示された3ケースのいずれかであり、

フォームも形式も同じ内容のものです。

※事例相談者役の方が自ら作成したものではありません。

 

しかし面白いのは、いくら同じ記録を持っていても、

事例相談者によってどうしても異なりが出てくるものです。

 

要するに、

事例指導者(受検者)は、

試験の対策として予め記録の内容を予測してもなんの意味もなく、

そうしたことよりも、

当日に出会う事例相談者に注目することがとっても重要なのです。

 

そして、事例相談者によって、

その事例の感じ方、捉え方、考え方が必ずあるもので、

それは事例の説明の促し方等の工夫によって見えてくるものがたくさんあるのです。

 

事例相談者に対して事例の説明をしてもらう際、

ただ

「では…事例の説明をお願いします」

と促すだけでは効果的な展開を行なっているとはいえないと思います。

 

事例相談者自身が自分の面談を適切に振り返ることができるように促すためには、

一例ですが、

・事例の客観的な事実として話せるところ

・その事実に基づく事例相談者の主観的な観点(判断等含む)

これらを説明してもらうことで、

事例相談者自身が改めて振り返りを深めていったり、多角的に考えてみたり、

自己評価の力を高めていくことが期待できます。

 

事例指導者は、

事例の内容を知るために事例相談者から事例を受けるのではありません。

 

事例記録の扱いについて、

そうした意識を持っている事例指導者と、そうでない事例指導者では、

事例相談者へかける一言一言の言葉が異なってくると思います。

 

こうしたことはきっと具体的展開力にもかかわってくるでしょうし、

そして基本的姿勢にも関係構築力にも、

そして問題把握力にも影響があるのでしょう。

※あくまで私の意見です。

 

面談の記録は、事例指導の面接に有益であり、

また大いに活用することができます。

 

その記録の扱いは、

事例指導者の指導スキルを大きく左右することだと思うのです。

 

1級の技能検定試験でも、

事例記録を扱うこととなりますので、大いに活用してほしいと願っています。