例えば、
著名人の方が発した言葉に反応して色んな考えや情動が起きます。
昨日もメディアで
「1,000人を切りましたね」
とある人が言っていた…
というような情報発信がありました。
結果、その情報を受けた方々から様々なブーイングが発生しています。
話の前後に大事な点を説明したうえでその言葉を発していたわけで、
明らかに受け取る側の勝手な切り取り解釈のせいで、
その方のお話しがネガティブな評価に転換されてしまっていました。
人から発された言葉やお話しについて、
一部分だけを切り取って受け止め歪曲してしまう。
これはよくあることだと思います。
私が商社の子会社にいたとき、
その親会社のIR部署の管理職の方から教えられたことは、
例えば新聞記事を読んでいても、
記事を書く側の主観や主張がやたらと氾濫している世界になっているので、
何を見聞きしてもフラットに捉えられる力、
自分で考えて認識していく力を身につけなさいと教えられたものです。
何事も単に安易な受け止め方をするなということでした。
聞き手側の勝手な解釈・価値観をもって他者へ伝える。
またそれを受けた人がそのまま信じてしまっていたり、
さらに歪曲されていったり。
事実がどこにもないのに勝手にあれこれ言い合っている現象ですね。
これでは人に傷つけることにもなり得ますし、
大凡建設的な話題にはなり得ません。
キャリアコンサルタントは、
日頃の生活からこうしたことがないように努めたいものです。
1級キャリアコンサルティング技能検定の面接試験対策として、
ロールプレイを観察していると、
事例相談者が発した言葉を事例指導者の解釈で伝え返す場面がよく出てきます。
これはあって当然かもしれませんが、
その返しが、
筋違いというか、ズレるというか、
意味合いがまるで異なっていることもよくあります。
このようなやり取りは、
事例相談者にとって非常に違和感を覚えますし、
イライラしてしまう感じでしょう。
事例相談者が話していることをその部分だけに注目しないで、
前後の文脈などをよく把握して返したいところです。
どこか落ち着いていないバタバタとした不安定な面接は、
事例指導者が勝手な解釈をしていることがひとつの原因でもあります。
お門違いな返しをするくらいなら、
事例相談者の言葉を大切にして、
省略しないでそのまま伝え返すことの方がいいのかもしれません。
事例指導者は、
自分の態度や姿勢、その所作等を含めて、
事例相談者にどのように映っているのか、
相手との関係性に影響する点をなるべく客観視できるように心がけた方が、
色々なことがみえてくると思います。
面接試験まで早い方はあと24日ですね。
ロールプレイの機会をもてる方はただ回数をこなすのではなく、
丁寧に振り返る機会を設けて事例相談者のことを分かったところ、
わからなかったところを話し合えるような場面を創りたいですね。
CVCLABの講座にご予約いただいている方は、
そうした点にも注意してロールプレイや口頭試問の練習にトライしてみてください。
応援しています。
CVCLAB/小林幸彦