今日は、
1級キャリアコンサルティング技能検定の実技面接試験について、
ホームページに公開されている試験科目及びその範囲についての要点に触れて記事を書きます。
すでにご覧になっていらっしゃる方がほとんどだと思いますが、
改めてゆっくりと確認する時間はなかなか取れない方も多いかと思います。
特に実際のロールプレイに置き換えて考えていくには、
実践の場を持っていないとイメージができない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実技試験の項目に記載されている試験科目及びその範囲の細目を全て網羅するなんてことは、
基本的に無茶なお話しですよね。
事例相談者との対話等から、
その中で試験科目及びその範囲の細目全体の中のどの部分がその場で必要なものになっていくか…
それはその場その場で異なってくるものでしょう。
なんでもかんでも取り入れようとしてロールプレイをやるつもりでいると、
肝心なことを忘れてしまいます。
今回の記事では、
特に私が必要だと感じている要点をひとつの視点で解説してみますので、
フィットする方は取り入れてみてください。
初対面(たまたまそうでないこともありますが…)の事例相談者役の方と面接を行う際、
なんといっても重要なポイントとしては、
試験科目及びその範囲に記されている
1の「基本的技能」がベースにあると私は思います。
これはロールプレイに限らず実際の現場でもそうですね。
特に、
1)カウンセリングの技能①〜④に示されている点は、
事例指導者として実践しようと最大限の努力を行なっていることが
必須だと感じます。
キャリアコンサルティングをカウンセリング概念で行うことは違う…
という価値観をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、
それは現場で提供してきている実際の仕事が異なるだけの可能性もあります。
側から見て、
例えば、それがカウンセリング要素の少ない、
経営コンサルタントと同様に間違われてしまうようなアプローチだった場合、
一般の方には割と受けがいいかもしれませんが、
キャリアコンサルタントの仕事を勘違いしてしまう方も増えてしまうでしょう。
キャリア形成支援は、
心理的支援も非常に重要であることを認識しておきたいところです。
※しかし、事例指導面接では事例相談者の個人的な問題解決のための心理療法を行うことではありませんのでご注意を。
絶対的に、
人と人との関係性を構築する際にカウンセリング技能はとても重要で、
また実践できることが必要です。
その技能なしに質の高いコンサルティングや指導面接には発展しないと私は思います。
お話しは戻り、
1)カウンセリングの技能の①だけを読んでみても、
「カウンセリングの進め方を体系的に理解した上で…」
と始まり、
「成長するよう相談を進めることができること。」
と記されています。
この内容で特に私が好きなのは、
《事例相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ…》
というところ。
圧倒的にこの部分が必要だと思います。
ただし、それを意識し過ぎてなのか、ロールプレイ前半の時間が、
大袈裟な受容的・共感的表現となり、不自然過ぎるような態度をしていたり、
後半場面の終盤では時間が迫ってきてしまい、
急に事例指導者から誘導的な話しをし始める…なんてことがあります。
形ではなく、なんでもある程度自然体が一番で、
相手を本気で思いやる気持ちのように思います。
併せて私が好きなところは、
《事例相談者との人格的相互関係の中で事例相談者が自分の気づき、
成長するよう相談を進めることができること。》
という点です。
時々、事例指導者(受検者)の方が
(事例相談者が気づく人だったらいいんですが…)
(「何も気づけない」「それがわからないからここに来ているんです」と事例相談者に言われてしまう)
と嘆いているシーンに出会います。
私が感じることなのですが、
そのように考えてしまうのは、
事例指導者(受検者)側が、
『何かに「気づかせたい」と答えに近いものを持っている』
からではないでしょうか。
なぜ、
事例指導者が考えていることに誘導されなければならないのでしょう。
事例相談者からすればそんな気持ちにもなりそうです。
そうしたセッションの多くは、
大抵がグルグルと同じところを回っていき、
関係性は見事に崩れ、それこそ客観的に観察していると、
とても受容的・共感的な態度、誠実な態度を維持しているとは思えません。
なぜロールプレイ後半になると、
事例相談者を誘導しなければならなくなるのでしょうか。
試験科目及びその範囲の細目に記されている全てを、
この場の面接で取り込まなければ1級に合格しないと考えているからでしょうか。
展開しなければいけない…
そういう固定的な観念があるのかもしれません。
何はともあれ、
まずは目の前の事例相談者の理解に全てのエネルギーを注いでもいいと思います。
そしてただ表面的に聞いているだけでミラクルが起きるわけではなく、
事例相談者への理解をより深めていくための問いかけができるからこそ、
聴いていることに繋がってくると思います。
目の前のプロのキャリアコンサルタントを
もっと信じることができるように理解を深めていく感じです。
それができて初めて事例相談者にとって
有益なフィードバックを提供できることになるのではないかと思うのです。