昨日は福岡会場で
1級キャリアコンサルティング技能検定試験の面接対策講座を開催いたしました。
お忙しい中、
講座へ参加いただきました方へ心から感謝申し上げます。
会場は換気のため、一日中出入口の二つの扉を開けっ放しにして、
さらに窓も開けている時間が多かったことから、
外から冷たい空気が入ってくることもあり、
決して良い環境とはいえなかったと思います。
そうした中、
皆様の真剣に学んでくださる姿に感謝とさらなる期待が高まりました。
講座を開催していて本当によかったと感じています。
改めて、
ご参加くださった方へ心より御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。
多くの方が、
第10回1級CC技能検定試験に合格されることを願い、
講座プログラムを少しづつアップデートしています。
幾度かお伝えしていることなのですが、
事例指導の面接(ロールプレイ)で大切なことのひとつに、
《事例を知るために事例のあれこれを聞くのではなく、
事例を通し事例相談者のことをより深く理解していく》
ということがあります。
事例相談者からお話しを聞くときに、
事例を正確に把握するために事例を聞きたくなる気持ちはよくわかるのですが、
相談者(クライエント)不在の場で、
事例相談者(キャリアコンサルタント)からどんなに詳細に事例自体の細かな報告を受けたところで、
事例そのものを正確に把握することは不可能です。
事例相談者しかその場にいないわけですから当然ですよね。
事例の話しや、事例自体への質問ばかりに時間を割いて、
肝心なところが薄くなっている事例指導面接のロールプレイが多いと感じます。
大事なことは、
事例を懸命に説明しようとする事例相談者のその姿勢、その考えや思い、
そして、
どのような方針でその個別の相談者の支援方策を考えているのか、
自己評価でどんな点が相談者の支援としてつながっていて、
どんな点につまづきを感じているのか。
それはなぜか。
そうしたことを肯定的に理解していくこと。
事例相談者をわかろうとすることに注力できることが、
指導者に必要な姿勢でもあると考えます。
事例指導者(受検者)が、
事例相談者の事例を、あたかも自分が担当した事例を扱うように細かなところまでを詮索していくことは、
事例指導の面接の本来の目的とはズレてしまうこともあるでしょう。
せっかく自分の事例をまとめて学びにきた事例相談者にとって、
事例指導者のその態度が、事例相談者の成長を邪魔してしまうことになるかもしれません。
勿論、事例指導者が
《これが事例指導だ》
と決めつけることは必要ないと思います。
やはり、
事前に目の前の事例相談者と事例指導の面接の目的を一致させておくことは必要でしょう。
ただ、
このように表現するとロールプレイで、
単刀直入に事例指導者から
「今日の面接の目的はなんですか?」
「面接の目的を一致させませんか?」
と話しの流れも考えず、創造せず、
事例指導者側の狙いを主体にして話を切り出してしまうことがあります。
それは事例指導者が
「目的を共有すべきだ」と決めつけているから…
ということになるのでしょう。
結局、事例指導者が自分中心になってしまう。
その通りに言葉を使えばいいわけではありません。
《こうすればいい》
という答えは一切ないと思います。
目の前に座っている事例相談者は事例ではありません。
その人固有の個別性を大切にしたかかわりをしたいものです。
ロールプレイケースばかりに注意してしまうことは事例指導の面接にはナンセンスでしょう。
だからこそ、
型にはめたようなロールプレイの練習はあまり効果的ではなく、
また試験のためにロールプレイでやる項目みたいなものを準備していくことも意味がない気がします。
決まり事など何もない。
もっと普通に、
事例相談者と過ごす30分間をより充実した学びの時間にできるように、
私たちは努力を重ねていく必要があるように思うのです。
実技(面接)試験実施概要に記載されている文字をただそのまま受け止め、
誰もが同じような所作と流れで面接の導入の型みたいなものを実施しているようでは、
事例相談者の方は拍子抜けしてしまうことでしょう。
本日、
福岡会場で年内最後の面接対策講座を開催いたします。
今日はそのようなことを参加者の方と一緒に考えて学んでいきたいと考えています。
ご予約をいただいている方は、
会場まで気をつけてお越し願います。
皆様とお会いできることを心より楽しみにしています。