昨日は福岡にて1級論述実践対策講座を開催しました。
幸いに福岡市内はお天気に恵まれたのですが、
受講者様によっては大雨が降っている中、
前日からご移動いただいていたり、電車が遅延している状況で早朝からご移動いただいたりと、
とても大変な中、会場までお越し下さいました。
朝から夕方まで、新型コロナの感染拡大防止対策にもご協力いただき、
受講いただいた皆様のお気持ちに心から感謝を申し上げます。
先月に続いて、
昨日も事例を読んでの考え方や論述解答について、
皆様のお考えを出し合っていただきながら、
高得点を得られている一部の方の解答再現をご提示して、ご自身の考えと比べていただくなどの時間をとりました。
※解答再現を共有することはご提供者に承諾いただいています。
講師のフィードバックのみではなく、
そうした成功的モデルから得られたことは試験だけに留まらず、
現場の実践で役に立つことが理解いただけたと思います。
受講者の皆様はご自身の視点などに自信をもって帰ることができたのではないかと思っています。
本日も様々な地区から福岡市にご来場いただきます。
少人数制での学習ですので、
ご参加くださる皆様がより理解を深められるような時間にしていけたらと考えています。
本日ご参加される方も楽しみにお越しください。
さて、
今回の記事は「事例を概念化していく効果」について少し触れてみます。
このテーマもこのブログでは幾度か書いています。
昨日の講座でご質問をいただいたことでもあります。
これはなにもキャリアコンサルタントとの面接だけのお話しではなく、
私の活動領域で示すと、
例えばマネージャーの部下育成の際にも役に立つことです。
※企業研修の中でも役立っています。
なにか一つの事例から得られることは非常に大きい。
事例の中での問題だと思われる事柄には、
実はその本質があるわけで、
今みえている事象だけにとらわれていると、
事例に入り込み過ぎたまま、それぞれのそのこだわりが邪魔をして、
思考が解放されなくなることがあります。
※要はグルグル回ってしまいます。
部下との面談で対話を通して事例の中で何かに気がついたとき、
そこに一体どんな意味合いがあるのか、
仕事を認識している同士で、同じ視界に置き換えてみて(ここが上司の腕の見せどころです)、
改めて部下が自分のつまずいている場所を自身で理解できることが大事であり、
またそうすることで他の業務にも置き換えていくことができるようにもなるのです。
キャリアコンサルタントの事例指導面接では、
事例相談者との面談で対話を通して事例の中で何かに気がついたとき、
そこに一体どんな意味合いがあるのか、
キャリアコンサルティングやカウンセリングを認識している同士で、
同じ視界に置き換えてみて(ここが事例指導者の腕の見せどころです)、
改めて事例相談者が自分のつまずいている場所を自身で理解できることが大事であり、
またそうすることで他の面談にも置き換えていくことができるようになるでしょう。
これは現場実践やロールプレイだけではなく、
論述試験でも、口頭試問でも大切なことだと私は思います。
腕の見せどころと記したところですが、
よくありがちなのが、
事例相談者に対して
「面談の基本プロセスってわかりますか?」
「システマティックアプローチは覚えてますか?」
「コーヒーカップモデル…思い出せますか?」
という問いかけをしているシーンです。
この問いかけによって、
事例相談者の情動がどのように動きそうか…
事例指導者がしっかりと相手をみていないと、
実につまらないところで関係性が崩れることになるのかもしれません。
少なくとも私はバイザーの方からそのような問いかけを受けたことはありません。
《事例相談者は相談歴が数年なんだから、そりゃ小林とは受け止め方が違うでしょ!》
このようにもし思われるのであれば、
相談歴などのプロフィールだけで事例相談者のことを軽視してしまっている可能性だってあるのです。
一般化し過ぎたらいけない大事なところかもしれません。
相手はキャリアコンサルタントです。
それぞれの異なるキャリアを積んでいます。
同じやり方は通用しないと考えた方が良いと思います。
相手が考えている同じ視界を持つということが大切なこともあるのでしょう。