私の身近にあるお話しにフィルターをかけて触れたいと思います。
今、キャリアコンサルタントだからこそ
できることのひとつだとして記します。
今般の新型コロナウイルスの影響は誰もが想定外であり、
そして一時的な負のインパクトだけに収まらず、
これからどんな悪影響が見えてくるのか不安が募ります。
※健康な人はこれをチャンスと見ることができるでしょう。
日々、各メディアでは様々な切り口から、
最近見慣れた馴染みある顔ぶれの専門家の方々が、
視聴率と不安を煽るように解説を繰り返しています。
知るべきこと、今、知らなくても良いこと、
考えるべきこと、今は、考えなくても良いこと、
これが一気に混同してしまい、
すでに考えるパワーを失いつつある方も多数いらっしゃいます。
※最初は元気がない姿を見せない方が多いのです。
表面化していないパワーの低下状態にある人との対話によって、
話題になりやすいのは睡眠です。
※私の場合、運動などのお話しから自然に睡眠のお話しをしているのですが…。
例えば、
寝床に入ってもなかなか寝付けないような入眠障害の症状が出ている、
寝付くことはできるけれど、夜中に目が覚めてしまう中途覚醒、
起きたいと考えていた時間になかなか起きられなくなってしまう起立性調節障害、
というお話し。
最近気になることとして、
上記のようなことが話題に出てくることが多くなっています。
それには年齢傾向などなく、
本来、いつも健康で仕事を頑張ってきた方にそうしたお話しが出ている。
一度、
専門家の診察を受けた方が良いと伝えた(突然にそんな働きかけはしませんが)ところで、
本人がそれほど大変なことだと認識していない。
また、大抵の方がこの程度の事で相談に行く必要はない…
と考える方が非常に多くいらっしゃいます。
そこでキャリアコンサルタントが適切な行動をとることができれば、
目の前の人が救われることは多いのです。
共通しているのは、
これから先の不安を漠然と抱えている人、
先がなんとなく見えない、
慣れないワークスタイルに鈍い負担が降りかかっている、
などなど。
しかし本人がそれほど大きな問題だと実感していなかったり、
他にもっと大変な人がいるんだからと我慢してしまっている人が
多いのです。
もしこれが数週間続いたりすると、
平常ではいられないこともあります…。
そういう方に限って顔が笑っていることがある。
他人に心配されるのが負担だったり照れ臭いこともあります。
生活習慣等の乱れはもちろん、健全な精神を保てなくなり、
誰でも、
考えもしていなかったメンタル不調となり得ます。
今、キャリア支援者としてできることは、
メンタルヘルスの促進に少しでも寄与していくことが
大きな課題のひとつではないかと感じます。
あらゆる領域に所属する管理監督者やそこに関わるキャリア支援者となる者は、
それを課題として認識していく必要があります。
精神医療の専門家の方では、
その一次的予防や二次的予防の領域まで目が届かない。
私たちのようにメンタルヘルスが重要だと知っている専門家がここで行動しなければ、
手遅れになることが非常に多いと思われます。
これは日々その人に会っている、コミュニケーションをとっている、
接点を持っているからこそ気がつく事でもあります。
オンラインだけに頼っていると、
そうした発見や支援内容に偏りが出てしまうので、
私たちはハイブリッドな取り組みを急速に促進させていき、
自分が所属している組織や関係しているところ等から、
メンタルヘルスのあり方を今一度トップに力強く訴え、
これまでとはまるで異なる、
一層強化した人のメンタルのサポート体制を築き上げていくべきではないかと考えています。
いつか、それが必ずキャリア形成支援につながります。
因みに、異なる角度からお伝えすると、
必要なところに必要な給付金が届いていない、
金融機関との面接もうまく進んでいない、
要は、経営が逼迫し、特別貸付制度を望んでいる方々が溢れかえり、
その点では民間の金融機関でさえも対応が鈍い。
※4月末に融資の申し込みをした人が未だに面接連絡すら来ていない状況というエリアもある。
もう運転資金が間に合わないから経営を断念するとしている人が今たくさんいます。
必要な資金を得られず、いきなりダウンしている人々が相当数存在しており、
その方々のメンタルのあり方がどのようになっているのか、
目の当たりにすると理解しやすい状況です。
一例ですが、
各地の商工会議所等、相談窓口に出向き、
その混乱ぶりや実態を調査、確認するだけでも、
いてもたってもいられなくなります。
そこにはメンタルヘルスマネジメントなどの体制はまるで機能していません。
キャリアコンサルタントがメンタルヘルス促進に一翼を担うことができれば、
いずれどれだけのキャリア形成支援につながるのか…
そんなことをイメージして行動する時かもしれませんね。
キャリアコンサルティング技能士、
国家資格キャリアコンサルタントだからこそできるネットワークの活かし方が
社会貢献諸活動につながると思います。
キャリアコンサルティングを提供するということは、
こうしたことを含めてのことでもあると思うのです。