例えば、
ビギナーの方に何かを教えていくときなど、
体系化した情報や知識を丁寧に説明(言語化)していった方が良いことが多いものです。
私たちの業界では、
基礎的な要素を含むCCの養成講座などはそこに該当します。
※異なる面もありますが…。
では、
熟練レベルや指導レベルを目指す方への
カリキュラムを設計する場面ではどうでしょうか。
例えば、
実技を体系化することが本当にその方にとって良いことかといえば、
逆効果なことも多いのでしょう。
1級の受検なども、そのようなことに振り回されてしまい、
結局うまくいかないこともあります。
武道と護身術の違い…
といった感じかもしれませんね。
伝わり難いでしょうか。
実際のキャリアコンサルティングの実践面談をマニュアル化できるわけがありませんし、
そもそも体系化したり丁寧に言語化している時点で、
その価値は無くなっていくといえるかもしれません。
※あくまでCC同士での専門的な学習をベースにみたお話しです。
確かに、
人から人へ物事を伝える時、
わかりやすく情報を整理し言語化、体系化することで、
それを受ける人は整理し理解しやすいものです。
しかし、
その時々でのプロセスこそが大事であり、
その人固有のものを最大限に生かして考えていくことに意味があります。
何かモヤモヤがあり、
それをその人のある視点から言葉に変えて伝えてみる、
そしてそんなやり取りからあるパターンなどに置き換えてみて体系化した内容にしていく。
このプロセスを通じて目の前の人との異なりを発見したり理解したりすることに意味があるわけです。
決して正解のみえない取り組みです。
他人によって体系化された情報などは、
既に一般化された情報であり、便利に利用するだけに過ぎません。
良質なものを探しながら利用していくことは当然でしょう。
指導者はそれをそのまま人に教えていくために存在するわけではありません。
目の前の人と対話を通して、
体系化されているものとそうでないとても大切なものとのバランスをとって、
目の前の人の固有のものに合ったオンリーワンの戦略を常に生み出していく必要があるのです。
そんな実践的な取り組みを、
一例として1級CC技能検定試験の受検などを通して養っていくことに大切な意味があると考えています。