1級キャリアコンサルティング技能検定の実技試験に臨む際、
受検者側の都合で型みたいなものを見出していくと、
自分の中でなんとなく落ち着くというか、
おさまりがよく心の整理ができたように思えるのかもしれません。
しかし、
それでは事例指導者の都合ばかりが出ることになるのかも…。
相当大まかに表現すると、
事例相談者のニーズは、
・自分の面談(キャリアコンサルティング)の構造や方向性などの評価と、的確な手段や情報、スキル等を必要としている
・心理的に快適さや居心地の良さ、満足や幸福感など、感情表出的なものを大切に進めていくことを期待している
という2つの要素群があると思います。
ザクッと表現をすると、
「手段的・技術的指導」と「人間関係的指導」となります。
前者では、
わりと早いタイミングから事例を通じて具体的な課題中心とした展開が必要であり、
後者では、
じっくりじっくりと受け止めていきながら、
摩耗しないように潤滑油をさしたり、冷却したりすることが必要です。
論述試験においても、
事例をまとめた事例相談者の人物像をリアルにイメージすることができれば、
「あなたの考えを記述せよ」
の問いかけに、上記の2つの要素のどちらかを大切にしながら答えられると思います。
※勿論、双方の面を取り入れながら進めていくことも効果的な場面はあります。
面接試験でも、
目の前の事例相談者の特異なニーズ、
そして特性による違い等をわかろうとすることで、当然に事例指導の進め方も大きく変わります。
1級CC技能検定の実技試験で、
事例指導者(受検者)が予め用意した型にはめようとするから残念なことになるのかもしれませんし、
また、出たとこ勝負でどうにかなるだろう…
と完全なノープランで臨むことも残念ながらミラクルが起きることはないと思います。
事例指導者にきちんとした考えがあって、
事例相談者と対話を重ねながらプランを立てていくことが重要です。
※論述でもそうした過程を踏んでいくことができます。
(日頃からセルフロールプレイなど行っている方はイメージがわきやすいですね)
論述試験の点数が高い方は、
比較的そうしたイメージが見えてくる解答をされています。
新型コロナの件が落ち着いてCVCLABの講座が予定通りにスタートできましたら、
論述で高得点の方の共通点などもご参加いただく皆様にご紹介したいと考えています。