昨日、CVCLABの講座説明会にご参加いただいた方からも出ていましたが、
日頃、何かとお忙しくされていることから、
資格試験に挑むときに一番のネックは時間の確保ではないかと思います。
今年度は始まったばかりとはいえ、この4月もすぐに半ばとなり、
GWがやってくると瞬く間に休日は過ぎ、5月の中旬に差し掛かってきます。
1級キャリアコンサルティング技能検定試験を受検される方は、
その多くの方がお仕事やご家庭を持たれている方でしょうし、
どう考えても、試験勉強や研修等に参加できる時間などは限られてくるでしょう。
第9回の1級キャリアコンサルティング技能検定試験の日程は既に発表されています。
今年の12月15日(日)に学科と実技論述試験が実施されることはわかっているわけです。
資格取得のための時間ができてから取り組もうとした考え方では、
いつまで経っても時間が空く時期などなかなか見つかりません。
実際、フルで勉強ができたとしても、7ヶ月間程度で12月がやってきます。
最短の期間、時間でなるべく効率的に1級合格を目指そうとしたとしても、
今、その時からひとつでもできることを始めることは大事ではないでしょうか。
…というか、既に最短期間で挑戦するといっても過言ではないと感じます。
また、これまでやってきたことがあるから、
今年は試験が近くなってから学ぼう…というのも少し違う気がします。
1級ホルダーの人だって今現在も学び続けていることでしょう。
時期が来たら学ぶという考え方ではない気がします。
あえて、12月15日までの日数はここでは書きませんが、
逆算すればどのくらい勉強時間が捻出できそうか、
ご自身の生活観からみたとき、細分化してみたとき、一日何時間という平均時間がとれそうか計算できるかと思います。
それがきっとその人の最大捻出時間でしょう。
恐らく、実際はその算出された時間の半分もとれないものです。
自己管理がしっかりできれば一番良いのですが、
人間、誰しもそんなロボットのようには過ごせない面も多々ありますよね。
結局、合格への一歩は、
手や体を動かしてみることからスタート、要は行動あるのみです。
自分の勉強が資格取得後も必要だと思える事であれば、
今からすぐに始めればよいことなのです。
夏頃から始めよっかな…
なんて思っていると、
結局、中途半端なやり方になってしまい、次にも繋がらない可能性があります。
余計なことかもしれませんが、
1級キャリアコンサルティング技能士を取得するご自身の目的を、
今一度、自身に問いかけ、そのためにも生涯学び続けていくことを考えれば、
資格取得のためだけに終わらない学びの意識を今から強く持とうとする覚悟ができるのではないでしょうか。
悶々と一人で考え込んでいないで、
外に出てみて、自身に合ったモチベーションを高める方法を早く見つけてくださいね。
前置きが長くなりましたが…
今回からの記事では、1級キャリアコンサルティング技能検定の論述試験で、
どんなことを問われているのか、
改めて整理をしてみたいと考えています。
中でも今日は、1級論述の必須問題(全員解答)の問1~問3について、
私のひとつの視点で解説をしてみます。
決してこれが正しい見方であるということではありません。
ただ、私がこうした考え方で論述試験は3回受検中、3回ともに到達していること、
また、第6回~8回までの合格者や論述到達者の方々の考え方と重ねてみて一致しているところ、
そうした基礎的な面での解説をしますので、少しは参考になるのではないかと思います。
※責任は持てませんが…(苦笑)
あくまで実践で役立つ考え方でしか書きませんので、単なる試験対策としての方法論的な視点は皆無です。
CC試験の場合、論述は実技です。
特に1級は、当然ながら、形式的に記述しても難しいでしょう。
しっかりと自分の考え方を話すことができて、はじめて記述できるのだと思います。
面接同様、自分の言葉にして発してみることは良いトレーニングだと考えます。
本題に移ります。
【必須問題】
※直近の過去問の問いの内容に合わせて記しています。
今後、問いの変化がある場合は、それに合わせてお考え下さい。
問1 この相談者Aについて、どのような問題があるか、あなたの考えをその根拠含めて記述せよ。(15点)
この問いをシンプルに受け止めれば、事例に登場しているAさんの問題を記述すれば良い、
そしてそれは事例の内容から得られた情報を基にして書けば根拠を示せるかと思います。
Aさんの問題は、私の場合は、問題を抱えたAさん自身にフォーカスして考えます。
すると当然に、
・Aさんが訴えている問題(言葉にならない内面的なことを含む)
・Aさんが気づいていないような問題
を事例情報の中から仮設を立て根拠をもって記述できるかと思います。
ひとりで悶々としていても多面的な気づきは得られにくいものです。
そうした検討する場を創造していくのも大事でしょう。
問2 この事例相談者の相談者Aへの対応について、どのような問題があるか、あなたの考えを記述せよ。(15点)
この問い、普通??に考えれば、事例をまとめたキャリアコンサルタントの悪いところを列挙すればよいイメージがありますね。
(相談者Aの気持ちを汲んでいない)
(自分のペースで進めているから相談者Aが置いてけぼり)
(モチベーションの低い相談者Aに自分の準拠枠で提案している)
等々。
ありがちです。
本当にそうした解答で良いのなら、1級レベルの方でなくても書けそうです。
私の場合は、このキャリアコンサルタントは相談者Aへどんな姿勢で向き合い、そして関係性をどのように構築しようとし、
また問題をどう把握していき方策を立てているのか、
そうしたキャリアコンサルティングの体系的な要点をどのように理解していそうか、
どうしようとしていたのか、情報の中から抽出していくことをします。
そしてそのゴールがAさんの幸せに繋がることであれば、どこでどうすれば、もっとよさそうか、そうした点で根拠をもって記述すると思います。
問題=厄介で悪い事
とした思考ではなく、
問題=理想とする状態を実現するための障害
とした考え方です。
問3 あなたが、この事例相談者の立場なら相談者Aに対してどのように対応するか、あなたの考えを記述せよ。(20点)
これまた、もっと深い意味があるでしょ…的な問題ですよね。
いやいや、普通?に受け止めればいいでしょ…でもよいのでは。
大抵、自分がAさんの担当者ならどうするのか…
という受け止め方ですよね。
それはそれで「あなたの考え」ですからいいんじゃないかと思います。
私は、現実的に自分が担当者にはなれるはずがないという現場感から、
そうは考えません。
私ならどうするか。
これは大事な考え方でしょう。自問自答しましょう。
でも、この試験は事例指導を行う上での必要な要素を問われています。
そしてキャリアコンサルティング実践をより幅広く奥深く提供できる能力があるかどうか、
ここを併せて問われているとすれば、
単にプレイヤーとして記述するだけでは、少し深みがないというか、
そうした問いであれば2級技能士の試験でやっています。
ここで私が何を書こうとしているか、
それは、ご想像にお任せしますが、
この事例自体、大前提として事例相談者が事例相談をするためにまとめた事例ですので、
事例相談者の立場を置いてけぼりにしないように注意したいところですね。
我が物顔で、相談者Aへのキャリアコンサルティングはこうすればいい!!
というような価値観だったとすれば、指導者としての人間観はどうなのでしょうか。
次回は、今回の記事をもう少し深掘りしてみたいと思います。