横浜と福岡で週末を中心に講座を開催しているのですが、
そこでご質問の内容の多くに「事例の概念化」について聞かれることがありますので、
今回はそのテーマで私が意識していることを書いてみたいと思います。
元々、事例を概念化することの意義は何なのかといえば、
事例相談者がカウンセリングやキャリアコンサルティングの基本的プロセスの重要性等を理解できることにより、
事例の把握力や相談者への専門的介入についての検討が、双方でより適切に行えるようになることにあると思います。
もう少し具体的に表現してみると、
「事例相談者と事例指導者とで事例の理解を総体的に進め、
その事例を通し、相談者の思考や行動、情緒面や環境等への効果的なかかわり方を、
基礎的な理論、プロセス等に紐づけて理解を深める。」
という感じでしょうか。
あまり変わらないでしょうか…苦笑
例えば、私が思う事例指導の良くないシーン(事例相談者にとって)として、
事例相談者の事例をひとつの概念に纏めていこうとしている状況があります。
そんなときは少し立ち止まって考えてみて、
事例や相談者をラベリングしたりカテゴライズしていくようなことになっていないか、
その場その場で自己点検ができるスキルが重要かと思います。
キャリア支援の事例内容を過度に一般化していくようなことは避けたいところです。
連続した時間の中で展開されている面談内容の一部分だけを切り取ることなど不可能です。
事例相談者と事例指導者のお互いの中だけですり合わせていくワークを行うだけではなく、
如何に実践を理論に紐づけて考え、事例全体を概念化することが有効であるか、
それは事例相談者にとって継続学習の行動化にも良き影響があります。
事例の概念化を行うことで、様々な視点での見立てが可能となったり、
ひとつのやり方にこだわることなく、実際の方策を考えることに繋がったりもします。
こうしたことを意識して事例指導の面接を進めることができればかかわり方も変わりますし、
論述でもこれらを意識していることで実際に記述する内容等がより良くなるのではないかと思います。
事例の概念化の意義は私の中ではこのような認識でキャリア支援に広く役立てています。
皆様は現場での実践においてどのようにお考えでしょうか。