1級キャリアコンサルティング技能検定実技面接試験の実施概要について、
過去問で記載されている文面からの捉え方を書いてみたいと思います。
なお、ここに記すことは私の考えですので、ご参考程度にお読みいただけると幸いです。
最初に、
キャリアコンサルティング協議会のホームページに過去問のページに公開されている
「1級実技(面接)試験実施概要」
をみていただくか、
若しくは、過去1級技能検定実技試験の受検経験がある方であれば、
当初受検票が送られてきた際に、ロールプレイケースが記された紙の反対面に
試験実施概要が示されていますのでご確認ください。
よくご質問いただくことに、
《受検する時は、需給調整機関の相談員(キャリアコンサルタントの事例指導の役割も担っている)として演じるんですよね?》
という内容があります。
結論を先に書くと、
私はありのままでロールプレイセッションを行いました。
実際と異なる領域で活動している等、役者のように演じることはしなかったということです。
何故なら試験実施概要には、
「民間の相談機関等」
と記されていて、
特段、需給調整機関とは記されていませんし、
特定の領域で活動しているという設定ではないと考えるからです。
要は、
ご自身の活動領域を生かそうと、
需給調整機関で働いているように演じようと、
どの領域であっても良いのではないかと私は思います。
ご自身のやり易いように普通にされたらどうでしょうかと回答しています。
また、
《事例指導をこれからやろうと考えていて、実際にはキャリアコンサルティングの実務だけの経験しかなく指導はしていないのですが…》
ということをご質問いただく場合もあります。
1級の受検資格の基準を満たしていれば受検できるのですから、
将来事例指導をされる方でも良いのではないでしょうか。
試験実施概要には、
「事例指導の役割を担っていると仮定して…」
と丁寧に記されています。
そこはそのまま受け止めて、
事例指導者の役割になりきってしまえば良いと思います。
そして
「事例指導とは…」
と説明されていますので、
試験実施概要に記されている通りに解釈すれば良いです。
5の項目の内容に変わりますが、
「事例相談者との間に教育指導関係を築き…具体的な指導を行うよう心がけてください。」
と書かれています。
この教育指導関係という言葉をどのように受け止めていくのかは人それぞれです。
事例指導の目的が、
「相談者へのよりよい支援と、事例相談者のキャリアコンサルタントとしての成長」
としているのですから、
その目的を達成することを前提に教育指導関係を築くことが最優先だと私は思います。
指導を受けたいと事例相談者が来室されます。
貴方がどんなにベテランでスーパー事例指導者であっても、
根底にあるものは人と人の対話です。
信頼関係が築けることは何よりも大切でしょう。
目の前に来室された事例相談者が主体であり、
事例指導者の姿勢や態度、そしてその対応次第で、
事例相談者との関係性は常に変化します。
事例指導者だって完璧ではないと思います。
いつでもミスをするでしょう。
完璧な面談というものは存在しないとすれば、
そのミスを素直に受け入れられる事例指導者であることは大切です。
そうした事例指導者の日頃からの姿勢や人間性は事例相談者に伝わるものです。
事例相談者の今の状態をそのまま理解したうえで、
これからのやり方次第で、よりよい面談が提供できるという光みたいなものをひとつでも見つけられればよいのではないでしょうか。
私はこれがキャリアコンサルタント同士の教育指導関係であると思います。
学生さんと先生の関係とは異なり、
また、会社組織の上司部下との関係性とも異なり、
大人同士の中立的且つ活動領域を超越したプロ同士という関係性の中で、
教育指導関係を築くことを忘れないでください。
フラットな教育指導関係が成り立つと、
気兼ねなく話し合える時間が創れます。
そうすると曖昧になっている問題点を明確化するステップも踏めますし、
事例相談者が建設的に物事を考える力を発揮します。
事例相談者に気づきが生まれると、
事例指導者からのほんの少しの助言や情報提供であっても、
事例相談者自身はそれを自ら広げたり深めたり、
膨らませる力が漲ってくるものです。
このように考えてみると、
やはり事例指導者は自己紹介の時間を含めて、
事例相談者が萎縮することなく、
居心地のいい、風通しのいい関係性を最初からひとつひとつ噛みしめるように丁寧に創っていく努力をすることが大事なのだろうと思うのです。
7月度後半からは1級実技面接試験の対策講座を開始します。
こうした点も実践的に学べるようにカリキュラムを整備したいと思っています。