今日は事柄や感情などの確認をする際の働きかけ方や、
励ましの言葉をかけることについて少し書いてみたいと思います。

1級キャリアコンサルティング技能検定の面接試験でも事例相談者との関係性を深めていくための視点になるかと思います。

皆様もご一緒に考えてみてください。

最初に、
面談の中などでよく使われる確認のフレーズで
《〇〇ですよね?》
と相手に聞くことがあります。

かくいう私もこのフレーズを発することがありますが、
キャリアコンサルティングの場面や事例指導面談の場では、特に意識していることがあります。

例えば、
事例相談者が振り返りながら色々とお話しをしてくださっていて、
あるところで詰まったとします。

少し待ちながら、

(今ここでその時のことを振り返ってみて何か気がついたことがあるのですか?)

と確認すると、

「はい、ちょっと…。
小林さんが言ってくれた点が実は気になっていました。」

(気になっていることをもう少し詳しくお聞かせください。

「もう少し気持ちの面を聴けばよかったかなということ…実は焦りがある感じがしたんですよね。」

(取り残されるような不安みたいなものに触れられなかった…)

「はい。そうなんです。その時は事柄が気になってしまってその点ばかり焦点を当てていて、相談者が何を感じていたのかもう少し把握していけたら何が言いたかったのかわかったかもしれないです。」

(焦りの意味がわかる感じですよね)

「はい、そうなんです。」

こうした流れでの《〇〇ですよね?》の使い方は、
事例相談者の感じていることを言い換えて表現し、
事例相談者のことをわかろうとした姿勢で確認しているセッションになるかと思います。

上記の場合、
私は特段問題は感じないのですが、

対して、

少し傲慢な《〇〇ですよね?》の使い方もあります。

これは目的が、
自分の言っていることが正しいと主張しながら相手に強引に合意させようとしているものです。

先程の事例をそのまま使って書いてみると、

(今ここでその時のことを振り返ってみて何か気がついたことがあるのですか?)

「はい、ちょっと…。
小林さんが言ってくれた点が実は気になっていました。」

(気になっていることをもう少し詳しくお聞かせください。

「もう少し気持ちの面を聴けばよかったかなということ…実は焦りがある感じがしたんですよね。」

(取り残されるような不安みたいなものに触れられなかった…)

「はい。そうなんです。その時は事柄が気になってしまってその点ばかり焦点を当てていて、相談者が何を感じていたのかもう少し把握していけたら何が言いたかったのかわかったかもしれないです。」

(相談者の発言ばかりに注目した感じですよね)

「…ええ…でもそれは…」

こんなイメージのセッションになることがあります。

同じお話しの中でも、
事例相談者からすると突然詰められた感じを受けるでしょう。

また異なる事例で書くと、
例えば、

自分の理解に対して相手が矛盾しているようなことを発言した時に、

「でも、さっきは〇〇って言ってましたよね?」

「だって明日こうするってことは今は〇〇ですよね?」

というような聞き方で、
相手に大事なことを確認をしているようにみえながらも、
実は全て自分中心に会話を展開しているのです。

これは発している自分がなかなか気がつかないことなので厄介です。

このような癖があると理解している場合は、
キャリアコンサルティングの時や事例指導の場面では、
専門職として気をつけたい点となります。

普段から意識する事で、
修正していくとことができると思いますが、
その意識自体がない場合は、
日常的に自分の会話を録音(スマホなどで録音)したりして出来るだけ気をつけてみるといいかもしれません。

意外と気づかぬうちに使っているものです。

上記の後者のようなことが事例相談者との面接で出てしまうと、
関係性はたちまち悪化することが想定できます。

気をつける姿勢があるだけでも変化するものなので、
今日からでも意識してみてもらえたらと思います。

お話しは少し変わり、
よくあることで、励ましているつもりが、
事例相談者に対して知らず知らずに説得している場面があります。

これは、
事例相談者の自己効力感が下がっている時の物事の捉え方などについて、
明らかにズレている、間違っていると事例指導者が見立てた時にも起こりやすいです。

例えば、
事例相談者なりに慎重に物事を考えているにもかかわらず、
事例指導者の経験則などから、

(きっと〇〇さんなら大丈夫ですよ。)

(私も前は〇〇でしたが結局できました。〇〇さんだってできますよ。)

というように教師や講師的にかかわり、
事例相談者の考え方や意見、行動を強引に変えてしまおうとするような場合です。

事例相談者としては励ましているつもりでも、
事例相談者からすれば自己一致できていないまま、
事例指導者のペースで物事を考えられてしまっているように感じたり、

《私はあなたとは違う》

と心から訴えたくなる一面が出てくることがあります。

事例指導者から突き放された感じ、
そして無責任な感じを受けるでしょう。

事例指導者が自身の経験や知識、技能など誇示するようなかかわりは、
事例指導の現場では余程の諸条件が整っていない限り効果的だとはいえません。

ましてや、
初回の事例指導面接ではなおのことだと思うのです。

1級技能検定面接試験のロールプレイの練習などでも、
このあたりのことを留意しながら対話ができるように心がけていただけたらと思います。