先日私が受講した講座の中で、
面接技法のエクササイズを何度か繰り返しおこなったのですが、
その中でキャリアコンサルタントの事例指導に役立つものがたくさんありましたので、
ここで概要をひとつご紹介いたします。
事例相談者の成長を促すために、
指導レベルキャリアコンサルタントは事例相談者を目の前にしたとき、
様々な面接技法を使ってより質の高い動機づけをおこない続けます。
そのひとつに、
承認することがありますが、
これは褒めたり歓迎したりすることが目的ではなく、
上記の通り、事例相談者が成長するために必要な動機づけに繋がるように行うことが大切です。
〜私が先日講義を受けたものは、
面接の対象者が異なり、是認の考え方を学びました。
ここでは事例指導においてのその効果を考えたいので承認と書きます。
是認と承認は意味合いが異なります。〜
ただ単に承認するのではなく、
理路的な支柱がある承認をおこなってその根拠を明確に示すことが重要なのです。
さらには、
事例相談者の出来ていないところや、
どうみても良くないところを本人が気にしているにもかかわらず、
《先ずは褒めておこう》
とご褒美を提供してしまったら、
負の強化のようになってしまい、
本人はその点を見直す機会を失い
「これで良かったんだ」
だと安心して、後からの修正が相当困難になります。
事例相談者のことを承認するということは、
闇雲に関係構築のためだけに形式的におこなうことではなく、
また、事例指導者の視点と合致するところをフォーカスすることでもなく、
事例相談者固有のキャリアコンサルタントとしての概ね適切な捉え方や考え(今後のプランも含む)、
その行動や感情面などについて、
概念化して伝え返すことかと思います。
相手をわかろうとし続けていくには、
終始コミュニケーションを通していくことが大切であり、
私たちはあらゆる面接技法をここで役立てていく必要があります。
私たちが以前からカウンセリング面接技法の基本の基本として教えられてきた傾聴について、
果たしてそれをどこまで理解を深め進化させているでしょうか。
傾聴でも重要な点は、
その言葉を単純に伝え返して明確化するのではなく、
その意味や感情を私たちが如何に仮説を立てながら聴き返していくかということが、
その面接にどれだけ効果的な作用をもたらしていくのかということを知っていることだと思うのです。
そして私たち事例指導者が留意することは、
目の前の事例相談者はキャリアの専門家であり、
基本的に自己一致できている人(今ここでキャリアコンサルタントとして仕事ができる人)であり、
その人を私たちは事例指導面接でガイドする際、
絶対に操作的ではなく、完全に真ん中に立っていることが必要なのです。
ですので、
維持トーク、チェンジトーク等を誤った使い方でマスターしていくと、
この点ではかなり事例指導者の操作的な要素が出てしまう恐れがあるということです。
事例指導には開かれた質問が非常に大切だと思いますが、
事例に入り込まず、ここにいない人のことを主語にせず、
目の前にいるリアルな事例相談者と向き合って、
理解を続けて欲しいと思います。
そうすることで、
結果、事例相談者の思考は活性化して異なる方策を生み出したり、
振り返りつつも仮説を立てながら色々と検討するモードに入ることでしょう。
そんな本人の新たな思考に焦点を当て根拠を示して承認できると良いかもしれませんね。
事例指導の場合、
事例相談者に承認を単純にしていくことでは、
相手はなんだか軽くみられているというか、
少しバカにされた感を受けるかもしれません。
丁寧に概念化していきながら根拠を示していくことが良いかと思うのです。