事例指導を行うプロセスとして、

指導目標の設定を行うことと、

その目標を達成するための方法を検討していくことを考えて書いてみます。

 

前回まで論述選択過去問の、

問1 この事例相談者が抱えている問題は何か、あなたの考えを記述せよ。

この問いを使って具体的に考えて書いてきました。

 

同様に、

第4回1級キャリアコンサルティング技能検定論述選択問題の事例2を活用して、

記事タイトル内容を考えてみたいと思います。

 

なお、過去問を勉強に使われている方は既にお気付きだと思いますが、

第4回は、その後の第5回、第6回と問い内容が異なっています。

 

大雑把に書くと、

第4回は問いの数が5問あったのに対し、

第5回~6回は問いの数が3問に集約されています。

 

どちらの問いの内容で視点等を磨いていってもトータルで問われている内容は然程変わりがないと思うのですが、

1級論述試験対策を視野に入れて過去問を扱う場合、

最新過去問の内容で検討した方が良いかもしれませんね。

 

但し、あくまで今後の試験の問い内容が第6回過去問と同様であるという仮説を立てて考えた場合に限りますのでご注意ください。

※私の考えで根拠なく書いています。

 

理想的なのは、問題にどんな変化があっても、

ブレなく考えられるように各設問の意味合いを理解しておいた方が良いと思います。

 

因みに、私は第3回、4回、5回と受検してきて各回で選択問題の内容が微妙に異なってました。

しかも第5回は急に5問から3問に変わっていて想定外な問題に焦ったものでしたが、

問い内容を落ち着いてよく読んでみれば、

事例指導で必要なことが問われているだけということが理解出来ました。

 

受検現場ではなかなか冷静になれず、

問題内容が予想外の場合、その場で焦ってしまうかもしれませんが、

事例指導で何が必要かを考えてみることで何を聞かれているのかが見えてくると思います。

 

基本的な軸を持って過去問を扱っていけば、

仮に問題内容が変化しても柔軟な対応が出来るのではないかと考えますので、

問いの内容に左右されずに、事例指導のプロセスを自分の考え方でしっかりと構築しておくことが大切だと思います。

 

ここでは過去の記事でも書いてきたように【問2】について、

第4回の問いの内容ではなく、

 

問2 この事例相談者が抱えている問題に対して優先して取り組むべき目標は何か。

また、その目標を達成するために、効果的な支援を行う方法や内容について具体的に記述せよ。

 

という、第6回の問い内容に置き換えて検討してみます。

 

先ず、具体的に検討に入る前に今回の記事では、

検討前提としてこの問題の主旨というか、

私が捉えたこの問題の目的を考えてみようと思います。

 

「この事例相談者が抱えている問題」については、

既に【問1】で考えてきたことと連動し、

・事例相談者視点の問題

・事例指導者視点の問題

このふたつの視点の問題を合わせて考えてみると、

どのような点を手掛けていけば、上記の問題が概ね解決出来ると思われるか、

このような視点が「優先して取り組むべき目標」となるのではないかと思います。

 

これはこの事例相談者の問題の本質が解決しなければ、

事例相談者が訴えている問題自体は解決出来ないので、

やはり、事例指導者視点の問題を基に、優先的な目標設定を行うことが良いかもしれません。

 

しかしながら、

事例指導者視点の問題には、事例相談者は直ぐには気がつかないことも多いです。

 

何故なら、事例相談者の思考性や捉え方等の癖みたいなものがあるわけです。


ここに本人自身が自ら気がつくことが重要です。

 

事例指導者はその点の工夫が必要で、

そこを含めて「目標を達成するために、効果的な支援を行う方法や内容」と問われているのではないかと私は捉えています。

 

『効果的な支援を行う』

という点に注目してみると、

どういうことかと具体的に考えられるのではないでしょうか。

 

私が先生方から学ばせていただいた基礎に、

効果的な支援とは、


事例相談者の言いたい事、

考えている事、

捉えている事、

やりたかった事等々、


この事例相談者視点をしっかりと事例指導に活かすことです。

 

目標設定については事例指導者視点の問題を基に検討して、

仮にその目標設定がしっかりと的を射てるとしても、


事例指導者の面談の進め方によっては、その目標設定が効果的ではなくなってしまい、

目標達成が出来ないことがあります。



効果的とは、

なんと言ってもこの事例相談者がやる気になることだと思います。

 

そのためには、

この事例相談者にかかわる事例指導者の裁量がものをいうのではないでしょうか。

 


だからこそ【問1】で検討してきた、


・事例相談者視点の問題


これが大切になるのだと私は考えています。

 

これらを考えて次回から、

 

問2 この事例相談者が抱えている問題に対して優先して取り組むべき目標は何か。

また、その目標を達成するために、効果的な支援を行う方法や内容について具体的に記述せよ。

 

この問題を考えてみましょう。