先日、太陽光パネル事業を継続する方針を固めたシャープからもう一つ明るいニュースが届きました。
太陽電池モジュールで世界最高の変換効率31.17%を達成
シャープは、独自の化合物3接合技術により、太陽電池モジュールで世界最高となる変換効率31.17%を達成しました。一般的に、化合物系の太陽電池セルは、インジウムやガリウムなど、複数の元素から成る化合物を材料とした光吸収層で構成されます。光の吸収特性が異なる複数の材料を組み合わせることで、太陽光の波長をより幅広くとらえられるため、高い変換効率を実現できます。現在、化合物太陽電池は主に人工衛星などに採用されています。抜粋:太陽電池モジュールで世界最高の変換効率31.17%を達成|SHARP
今回の開発成果をもとに、今後、さらなる高効率化と低コスト化を追求し、軽量化が求められる各種移動体の電源など、地上での用途開拓に取り組んでまいります。
シャープが太陽電池モジュールの変換効率で世界最高を達成
先日、パナソニックが「シリコン系太陽電池モジュール」で世界最高を達成したとお伝えしましたが、本日は、シャープが世界最高を達成したことをお伝えしたいと思います。
参考:パナソニックが発電効率23.8%の太陽光発電を開発し世界一を達成|ソーラーパートナーズ
パナソニックは、「シリコン系」の太陽電池モジュールで世界最高になりましたが、今回お伝えするシャープは、「シリコン系」に限定せず、「太陽電池モジュール」全体で世界最高の変換効率を達成しました。
パナソニックの成果よりも、さらにすごいというわけですね。
パナソニックの成果よりも、さらにすごいというわけですね。
パナソニックが達成した変換効率は23.8%でしたが、今回発表されたシャープの太陽電池モジュールでは、31.17%の変換効率が出たそうです! パナソニックの、実に1.3倍もの変換効率になるわけです! 変換効率23.8%も「すごいなぁ」と感じていましたが、今回のシャープの発表には、正直驚きました。
ちなみに、太陽電池セルだけなら37.9%の変換効率を達成しています。
太陽から降り注ぐエネルギーの3分の1を電気エネルギーに変換できるわけですから、本当にすごいことだと思います。
ちなみに、太陽電池セルだけなら37.9%の変換効率を達成しています。
太陽から降り注ぐエネルギーの3分の1を電気エネルギーに変換できるわけですから、本当にすごいことだと思います。
シャープの独自技術
では、シャープはどんな技術を使った太陽電池モジュールを開発したのか見ていきましょう。
http://www.solar-partners.jp/img/pv-eco-informations/img-49510-sharp_illustration-01.jpg化合物3接合太陽電池の構造|SHARP
今回発表された太陽電池モジュールは「化合物系」と呼ばれる太陽電池です。
化合物系太陽電池で一般によく知られている製品は、ソーラーフロンティアのCIS太陽電池モジュールです。
「CIS」とは、銅(Cu)とインジウム(In)とセレン(Se)の頭文字をとって名付けられています。
化合物系太陽電池で一般によく知られている製品は、ソーラーフロンティアのCIS太陽電池モジュールです。
「CIS」とは、銅(Cu)とインジウム(In)とセレン(Se)の頭文字をとって名付けられています。
シャープは、インジウムガリウムリン(InGaP)、ガリウムヒ素(GaAs)、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)を使った独自の太陽電池モジュールを開発しました。
複数の光吸収層をもつことで、太陽光を効率よく電気に変換できるそうです。
まだ、研究レベルでの成果ですが、今後が楽しみですね。
複数の光吸収層をもつことで、太陽光を効率よく電気に変換できるそうです。
まだ、研究レベルでの成果ですが、今後が楽しみですね。
どんな用途に使えるのか
現在、こういった化合物系太陽電池は、主に人工衛星などに使われています。
将来的には、高効率化と低コスト化を追求して、自動車などでも使えるようにしていきたいそうです。
将来的には、高効率化と低コスト化を追求して、自動車などでも使えるようにしていきたいそうです。
ガソリン自動車は、ハイブリッド車や電気自動車といったエコカーに、どんどん取って代わられていっています。
電気をエネルギー源とする自動車の屋根に高効率の太陽電池があれば、さらにエコになりますし、「ガス欠」になる心配もないわけです! 砂漠地帯などでも、エネルギー補給をすることなく、延々と走ることができるようになるかもしれません。
電気をエネルギー源とする自動車の屋根に高効率の太陽電池があれば、さらにエコになりますし、「ガス欠」になる心配もないわけです! 砂漠地帯などでも、エネルギー補給をすることなく、延々と走ることができるようになるかもしれません。
世界最高効率の太陽電池モジュールが抱える課題
これだけすごい可能性を秘める太陽電池モジュールにも、実は大きな課題があります。
それは、「金額が高いこと」です。
それは、「金額が高いこと」です。
日本経済新聞の記事では、一般的な太陽電池に比べて価格が「約100倍」とありました。
シャープ、世界最高効率の太陽電池モジュール開発
一般的な太陽電池に比べ価格は約100倍になるため、用途は人工衛星などに限られる。抜粋:シャープ、世界最高効率の太陽電池モジュール開発|日本経済新聞
今後コストダウンを進め、車載用などにも用途を広げたい考えだ。
さすがに、価格が100倍と言われてしまうと、おいそれと導入することは難しそうです。
普通だったら200万円で自宅につけられる太陽光発電システムが、2億円するっていうことですからね。
太陽光発電どころか、何軒も家を建てることができてしまいます。
普通だったら200万円で自宅につけられる太陽光発電システムが、2億円するっていうことですからね。
太陽光発電どころか、何軒も家を建てることができてしまいます。
一般的な用途で使われるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。
まとめ
これだけ普及が進んできている太陽電池の世界では、今でも日進月歩でどんどん技術開発が進んでいます。
太陽電池の高効率化や低コスト化だけでなく、今後は、エネルギーを蓄える技術も発展していくことだと思います。
蓄エネ技術が発展してくると、お天気まかせで不安定と言われている太陽光発電も、安定的に活用できるようになるはずです。
将来は、太陽のエネルギーを有効活用できるクリーンな社会になっていくことでしょう。
太陽電池の高効率化や低コスト化だけでなく、今後は、エネルギーを蓄える技術も発展していくことだと思います。
蓄エネ技術が発展してくると、お天気まかせで不安定と言われている太陽光発電も、安定的に活用できるようになるはずです。
将来は、太陽のエネルギーを有効活用できるクリーンな社会になっていくことでしょう。
現在、市場に出回っている太陽光発電システムは、既に十分な高効率化と低コスト化を実現しています。
ご自宅に太陽光発電の導入をお考えなら、ぜひソーラーパートナーズまでお問い合わせください。
ご自宅に太陽光発電の導入をお考えなら、ぜひソーラーパートナーズまでお問い合わせください。