グランドセイコーにも、自動巻で8日稼働を達成する時計が出てきた。
これまでの3日間は、週末土日を考えると充分に実用的だが、それでも、8日間はあったに越したことはない。
600万円(税抜き)も、痺れます。 ケースに、プラチナ950を使用しているのも、所有感が湧きます。
 
まだ、過渡期の技術のような気がしますが、買うなら過渡期の今か…。

キャリバー9R01

1週間以上のパワーリザーブを実現したスプリングドライブムーブメント

機械式時計、クオーツ式時計の双方の技術・技能を融合した独自の機構「スプリングドライブ」は、GMT機能やクロノグラフ機能を付加したムーブメントを次々と世に送り出し、新しいグランドセイコーを提示してきました。
高精度で信頼と実用性に優れたスプリングドライブが、その特性を活かして新たなチャレンジを試みたのが“8日巻”です。
※実際の製品では、製造上の理由により、
裏ぶたの向きが異なる場合があります。

動力源である“ぜんまい”が収められた「香箱」の一新

機械式時計やスプリングドライブは、香箱に納められたぜんまいが動力源となります。最大約8日間(約192時間)の連続駆動を可能にするためには、動力源の確保が不可欠でした。
一般的な時計に搭載される香箱は一つのみですが、キャリバー9R01では3つの香箱を直列に配置することにより、3倍の動力源を確保しました。
また、ムーブメント内の限られたスペースを有効に生かし、オーバーサイズにならない43㎜のケース径を実現しました。さらに部品と部品の摩擦によって生じるぜんまいのエネルギー伝達のロスを抑えるための工夫が、随所に採り入れられています。

高い基本性能を実現するために採用した一体型の「受け」

「受け」はムーブメントの主要部品の軸を、地板とともにサンドウィッチのように押さえる板状の部品で、通常、複数の部品で構成されています。
キャリバー9R01用に新たに開発した「受け」は、一枚で一体となっている、世界でも稀な構造をとっています。その厚さは、通常のスプリングドライブムーブメント(キャリバー9R65)で採用している「受け」の約3倍に値します。
厚みのある一体型の「受け」にすることで、加工精度(寸法精度)が格段に高まるため、より確実に正確に部品を押さえることができるだけでなく、落下などで衝撃が加わった際に、「受け」が歪んだり、歯車の軸が本来あるべき位置からずれることを抑制しています。
 

完成された高次元の美しさを宿すデザイン

グランドセイコーならではのシャープな造形をプラチナで実現

当モデルのケースには、独自の組成で作り上げたプラチナ950を採用しています。
数トンの圧力をかける冷間鍛造で密度を高めながら形作ったうえに、新たなアイデアと匠の技を加えた研磨仕上げを施すことによって、プラチナとしては新次元の平滑面を生み出しました。
これによって、はっきりとした稜線が際立つグランドセイコーならではのシャープな造形を実現しています。

ダイヤモンドダストのような輝きを放つ美しいダイヤル

従来、ダイヤルの表面仕上げの手法は、めっきか塗装のいずれかが中心でしたが、当モデルでは、それらの手法を独自に組み合わせ、高い視認性と従来にない美しさを両立させています。
ダイヤルの奥の方から光を受けて輝き出す粒子は、マイクロアーティスト工房のある長野県諏訪地方の冬の朝に見られるダイヤモンドダストを彷彿とさせます。

複雑時計などの最高峰マスターピースを手がけてきた「マイクロアーティスト工房」初のグランドセイコー

キャリバー9R01は、高級時計の専門工房「マイクロアーティスト工房」が手がける、初めてのグランドセイコーです。
マイクロアーティスト工房では、スプリングドライブをベースとした独自の複雑時計「ソヌリ」「ミニッツリピーター」などのマスターピースを手がけており、卓越した技術者のみで構成されたプロフェッショナルチームです。
彼らの手にかかることで、スプリングドライブは、潜在的な可能性が最大限に引き出され、グランドセイコーとしてのより高い実用性が備わり、技術的にもデザイン的にも、今まで到達し得なかった次元へとたどり着くことができました。

Grand Seiko Spring Drive 8Days

 

SBGD001

2016年8月6日(土)発売予定
6,000,000円 + 税