以前(2021年5月20日)のブログで、米国ノースウエスト・エアリンク航空機(5719便)墜落事故は機長の”モラハラ”{「お前は役立たず!」などの誹謗中傷、道徳や倫理に反する精神面への嫌がらせ}が原因だったと言いましたが、この事故は大変興味深いので、今回はその詳細について述べたいと思います(O_O)

 

この航空機は下写真の乗員2名、乗客16名の小型プロペラ機で、1993年12月1日、米国ミネソタ州・ミネアポリス・セントポール国際空港から同州の小さな空港へ向かって着陸する際に墜落し、乗客乗員全員が死亡する大惨事となりました。。

 

この航空機が飛行した真冬の着陸時、徐々に降下すると航空機の翼は着氷しやすいため、通常ベテランパイロットたちは、”スラム・ダンク”と呼ばれる急下降で着氷しやすい高度を回避する特殊な飛び方をするらしいのです(O_O)

 

ただこの機長、この航空機の着陸に向けた降下中”腹の虫の居所”が悪かったようで、一刻も早く着陸して仕事(飛行)を終わらせようと最短距離の着陸ルートを選択しましたが、それは高く険しい山々がが建ち並ぶかなり危険で悪名高い、出来れば回避すべきルートだったのです。。

 

しかも空はあいにくの悪天候・視界不良で、機長は操縦にかかりっきりとでしたが、その機嫌が悪く感情的な機長の横には、20代中半の新米副操縦士が座っていたのですが、この恐ろしい機長にすっかり恐れをなし萎縮しきっていたのです(>_<)(>_<)

 

副操縦士の役割は、航空機・高度計など飛行状態を示す計器を細かく確認し、それを機長に伝えるの重要な役割が課せられていたにもかかわらず、この怯えた副操縦士は、なんと着陸に不可欠なそういっ重要情報をこの機長に知らせなかったのです(゜◇゜)ガーン

 

機長は機長で視界が悪い中、滑走路を見つけようと必死で”ピリピリ”しており、すっかり副操縦士からの着陸情報を得るのを忘れてしまったようで、機長が機体の低高度を肉眼で確認出来たのは”時既に遅し”、その航空機は空港手前の険しい山にそのまま激突し炎上したのです。。

 

この事故を契機に、全航空機には機体高度が一定以下になると警告(アラーム)が鳴るシステムが導入されましたが、それが功を奏しそれ以後同様の事故は激減しましたが、この墜落事故を観て感じたのが狭いコックピット(操縦室)内で、機長・副操縦士間で良好なコミュニケーションを欠くと本事故のような大惨事を招きかねないということです。。

 

実は過去にも、機長・副機長間のコミュニケーション・トラブルで発生した航空機・墜落事故も少なからずあったようで、航空機の安全にはコックピット(操縦室)内での磐石な信頼関係がいかに大切かを知らされることになったのです(O_O)(O_O)

 

それにしても我々乗客は、パイロット同士の相性を良し悪しを知る由もないし、有能パイロットを選択する術もないので、ただただ搭乗する航空会社を信用するしかありませんが、今回のようにその墜落原因が人為的なものだったと知ると、いかに航空会社の人選、従業員教育・管理体制が重要だということでしょう。。

 

ただ、航空業界で働く人たちは、不規則な時間、狭い空間、高高度に滞在するという不安に苛まれながら長時間の仕事を強いられるためそのストレスは計り知れなく、一歩間違えると本事故を起こしたパイロットの如く不穏なメンタル状態に陥りかねません(>_<)

 

したがって、人の命を預かる医療も当然ですが航空業界も同様に、メンタルヘルスの重要性を認識し、一度失えば決して取り戻せないかけがえない命を遵守するよう常に最善を尽くして欲しいと、この事故を知って強く感じました。。