僕が幼少期を過ごした昭和50~60年代、ミーハーな僕はハリウッド映画に夢中になりながら、その映画で頻繁に描かれた理想社会のような米国に憧れ、”将来は米国で仕事をしたい、暮らしたいと!”真剣に考えたものです。

 

そして医学生時代、数ヶ月の米国短期留学を行った際も、ゲスト(お客さん)にはとても好意的なこの国での扱いを受け、”やはり米国は素晴らしい!!”と実感し、僕の米国志向はますます強くなり、大学院入学後、担当教授に米国留学への思いを伝えると「では米国で博士号の研究をしなさい」と言われ、僕は3年間を米国で過ごしたのです(^o^)

 

ところが、研究生活をしながら感じたのは「あれ、米国って映画で観ていたのとは違う??もしくは、ゲスト扱いとは全然対応が違って人々が僕に冷たい。。」というもので、ようやく僕はこの国の現実を知り始めたのです(・o・)

 

と言うのも、映画やゲスト扱いでは米国の良いところしか見えませんが、曲がりなりにも研究者として、この国で仕事をして、幾ばくかの収入を得るようになると、米国民と同じ立場で暮らすことになり、それで本当(現実)の米国が見えたのです(>_<)

 

その間、マイナー民族(東洋人)として人種差別を受けたり、初志貫徹しよう米国・医師免許を取得したものの、外国人医師としてもしくは僕の試験成績では、選択科目が感染症内科、リハビリテーション科に限られ、僕が目指した外科医の道は皆無という厳しい現実を知り、結局は日本に戻る決断に至ったのです。。

 

あれから20年以上の歳月が経過し、あの時日本に戻って外科医を選択したのは正解だったと今になって思うのですが、その理由の一つは、それから米国で生じた様々な問題を垣間見てたからです(O_O)

 

思えば以前から米国ではイスラム系諸国ときな臭い関係に陥っており、1990年初頭に湾岸戦争が勃発した際は、その煽りでこれらの国々から米国が激しい恨みを買い、僕が留学を終える頃の1997年頃は、一度目の世界貿易センタービル爆破テロ事件、マンハッタンとロングアイランドを結ぶトンネルに爆破予告封鎖などなど、しょっちゅうテロ絡みのトラブルが生じていて、いつ何時有事が起きてもおかしくない状態だったのです(>_<)

 

そして2001年、今世紀最大の悪夢と呼ばれる”同時多発テロ事件”が発生、かつて僕が抱いた理想郷としての米国とは崩壊、それ以来現在まで20年近く経過しても、米国にはいまだ平和は訪れず、むしろ状況は良くて現状維持、もしくは悪化しているといった惨状です。。

 

何故僕が今回この話しを取り上げたかといえば、昨日ニュースで米国トランプ大統領がイスラム国指導者バグダーディー氏らを掃討・殺害したと声明発表したのですが、その内容が凄惨かつあまりにも具体的な内容で唖然としたからです。

 

先進国トップの大統領が、イスラム国指導者その最期を迎える具体的状況、例えば彼とその3人の子供を軍用犬を使って部屋の奥へ追い込み、その結果、イスラム国指導者は子供たちを巻き添えにしながら爆弾自殺したことについて、”彼は泣きながら逃げまどう、弱虫として子供と共に最期を迎えた”と死亡した相手を誹謗する声明をを全世界に発信するのを観て、”やっぱり米国に残らなくてよかった。。”とつくづく感じたのです。。

 

イスラム国指導者を殺害せざるを得ない状況はまだ理解出来ますが、死に際の具体的状況について米国大統領が言及するのはやり過ぎというか、すでに死亡した敵については、そっとして何も語らないのが人としてのあるべき姿なのでは??とトランプ大統領の言動に疑問を感じずにいられませんでした(v_v)

 

”恨みを恨みではらそうとすれば、逆にどんどん不幸になる”ことは、キリストをはじめ、ブッダ・ガンジーなどなど、これまで賢者たちが皆、口を酸っぱくしながら我々に説いたにもかかわらず、米国大統領がこのレベルでは、この国は今後ますます不幸になるだろうと僕はとても心配しています(×_×)

 

(今回の件で、今後米国への仕返しテロの増加は避けられないはずです。。)

 

僕はブログでは他人の非難、もしくはネガティブな内容は出来るだけ取り上げたくないのですが、昨日米国大統領の声明を観てあまりにも衝撃を受けたので、この話題を取り上げてしまったのです(v_v)

 

興味のある方はこのサイトを一度視聴されて、どのように感じたかお知らせ頂けると有り難いです。