“熱中症“とは炎天下で活動をしているうちに、脱水状態や血液電解質異常をきたし、めまいや立ちくらみが初発症状として出始め、そのまま放置すると痙攣や意識障害を引き起こし、重篤な場合は死に至ることもある状態を表します。(O_O)

 

最近“熱中症”が増加傾向にあるように思われますが、多分以前からこの症状はあったはずで、近年“熱中症”が生命に関わる重篤疾患として医学的に正確に診断されるようになったこと、さらにマスコミが積極的に取り上げるため、それを受け取る我々は、“熱中症”が増加の一途を辿っているかのように感じるのでしょう。

 

僕もその昔救命救急医療に携わっていた頃、北海道の真夏の炎天下でお酒を飲みながらソフトボールに昂じていた若い男性が、突如発症しためまいと痙攣で運ばれてきましたが、直ぐに彼を診察をすると、全身に汗をびっしょりとかき、手足は痙攣し、意識は有り呼びかけには応じられるものの、“ゼイゼイハアハア”とかなり苦しそうな様子でした。

 

こういった症状の鑑別診断には“パニック症候群”、“脳内出血”、“熱中症”を考えますが、状況判断から僕は“熱中症”を強く疑い、まずは血液検査をすると脱水による血液濃縮状態が判明し、当時は“日射病”と呼ばるこの状態と確定診断しました。

 

治療は体を冷やしながら、迅速にリンゲル液(生理的食塩水)を早い速度で静脈点滴すると、痙攣は収まり、次第に意識は鮮明化し、めまい症状も収まり本人は“ホッ”としていました^ ^

 

僕自身の経験ではまだ小学生の頃、炎天下での海水浴時に水際でゴロゴロと無我夢中で波に打たれているうちにめまいや吐き気に襲われ、それから翌朝まで辛い思いをしたことがあります(>_<)

 

今思うと脱水症に陥りやすい子供だった僕が、十分な水分補給もせずに炎天下で遊び続けた結果、当然のように熱中症が発症したのでしょうから、これは病気というより不注意が原因で起きる、外傷(怪我)などに近いのでは?と考えています(^_^;)

 

そして熱中症になりやすい場合があり、もし真夏の炎天下で行動するなら下記の方々は十分に気をつける必要が有ります。

 

1 過剰なアルコール摂取や二日酔いで脱水状態の人

2 子供や老人

3 風邪やそれ以外の疾患を患っている場合

4 運動不足や肥満の人

 

では屋外活動が大好き・大得意で医学専門家でもある僕は、炎天下での活動は常に十分な水分補給を怠らなかったせいか、成人してから“熱中症”に陥ったことは一度もなく、むしろ簡単に“熱中症”に陥る人たちは“体が弱くて気の毒、、僕は健康で体力があるから全然大丈夫!”とたかを括っていました。

 

ところがそんな体力に自信のある僕が先日、あわや“熱中症”に陥る寸前の状態となったので、決して他人事ではないこの危険な疾患について、何故今回、僕がそのような状態に陥ったのか、次回のブログで更に言及したいと思います(^_^;)