前回のNYマラソンブログでは中間地点にまで到達した途端、立ちくらみがし始めて不安に襲われたところまで記載しましたが、それは僕が昨年9月に北海道・稚内で行われたマラソンに続き、2度目の慣れないマラソンに興奮し、初っぱなから飛ばしすぎたことが原因でした(・o・)

 

そこで僕は腰に巻き付けた帯状ベルトに装備した栄養ジェルを摂取し、ガス欠状態の体にエネルギー補充を行って何とか立ち直り、また走り続けましたが、あとは道ばたの応援を励みにひたすらゴールへと前進しました。

 

NYマラソンは予想以上にアップダウンが多く、特にクイーンズ地区からマンハッタン島にかかるクイーンズボロー橋は、1990年代中半僕がニューヨークに留学していた際、ロングアイランドの研究室まで毎日車通勤で渋滞の激しいこの橋を通っていたのですが、いざ自分の足で走ってみてはじめてその急勾配に気づいたのです。。

 

そんな訳で、本当は留学当時の懐かしい想い出(ノスタルジー)に耽りながら、ニューヨーク市街を走り抜ける予定でしたがそんなどころではなく、ゴールまでたどり着けるかどうかで精一杯でした。。

 

そして30キロを越えた辺りでまたもやガス欠となったのですが、すでに栄養ジェルは全部使い果たしていて、僕は途方に暮れました(゜◇゜)ガーン

 

”せっかくニューヨークまでやって来たのに途中リタイアなんて(>_<)”と思い始めた矢先、なんと道端にいる観客がカップにコカ・コーラを注いで選手達に渡しているではないですか!

 

僕は”あのコーラを飲めば元気になるはず!”と閃き、その観客に向かって走り、コカ・コーラの入ったカップをお礼を言いながら受け取りそれをグイと飲み干すと、何故か頭がすっきりし、再び体に力が蘇り始めたのです(^○^)

 

その後は道端の別の観客からバナナなども頂き、にわか栄養補給をしながら走り続けていると、ようやく40キロ地点を過ぎ、いよいよゴールがが近づいてきましたが、そこからは気力でなんとか完走に漕ぎ着け、下写真のような完走メダルを貰うことが出来ました(^_^;)

 

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なんとかゴールまでたどり着けたのは、30キロ地点で偶然飲むことが出来たコカ・コーラのお陰と僕は確信し、その話を帰国してから経験豊かなランナーに話したところ「それはコーラに含まれたカフェイン(興奮剤)が体に残されたエネルギーを活性化したからで、ベテラン・マラソンランナーたちも30キロ地点を越えると、ちょくちょくカフェイン入栄養剤を補給しますね」と答えてくれました(^^)

 

マラソン初心者の僕がこのマラソンを完走出来たのは、道端で多くの観客が応援してくれたり、偶然にもその観客の中の何人(全員白系米国人)かが、見ず知らずの異国人に過ぎない僕にコカ・コーラやバナナを分け与えてくれたからで、そういった人々の優しさに強い感謝・感激を感じずにいられませんでした。

 

最後にまとめとですが、テロ行為を警戒した厳しいセキュリティ・チェックが敷設されたニューヨーク・マラソンは、出走までの待ち時間が拷問のように長いこと、そして11月のニューヨークは気温5~7℃とかなり寒さが厳しいなど過酷な条件が課せられますが、その苦難を乗り越えてでも参加する意義のある大会だったと僕は思っています。

 

それはニューヨークの街全体でこのマラソン大会を盛り上げていて臨場感溢れていたこと、スタートからゴールまで途切れない声援・応援、その中にはバンド・ミュージックやパフォーマンスなど、まるでお祭りに参加しているような非日常的な雰囲気を味わえたこと、そして何よりも人々(応援して暮れる方々)の優しさに包まれたかけがえのない経験が出来たからなのです!