世間には沢山の作家とその作品がありますが、スティーグラーソンのミレニアム(ドラゴン・タトゥーの女)は、あまりに面白くて、ため息が出てしまうほどです。。

本を読んで寝不足になると言う意味がようやく分かりました。。

人間に潜む暗く残酷な面から発した犯罪行為を、同様に我々が持ちうる叡智が対峙し、その謎を解き明かすミステリー作品です。

この小説は映画化されていますが、本を読むだけでも頭の中に鮮明な画像イメージが浮かび、わざわざ映画を見る必要がないと思うほどです(O_O)

それにしてもこの作家、突然このような小説を一気に書き上げたらしいのですが、どう考えても彼が頭の中で創作したとは思えません(^_^;)

まるで彼が実際に経験したとしか思えないような、現実的かつ克明な内容です。

僕の想像では、彼の意識は何らかの形でこの本に記載された内容を経験したのだろうと思います。

そして彼は、自らの潜在意識に残されたその記憶を鮮明に呼び起こす特殊な才能があったのでしょう。

この作品は、現在まで世界各国で800万部以上売れた史上希に見るベストセラーです。

しかしこの作家は、この作品を世間に公開する直前に、つまり自分の作品の成功を知らずに50歳の若さで心筋梗塞で他界しています。。

彼にとって、この作品を完成させたこと自体が、成功以外の何物でもなかったのでしょうが、この作品が10部作の予定(発表されたのは3部作)だったことを思うと大変残念でなりません。