晩酌をしなくなったものだから、試飲のワインと中瓶のビール1本でいい気持ちで馬車道を歩いていたら、関内ホールの周りに人だかりがあり、何ですかと老夫婦に訊いたら福田こうへいのコンサートらしく、道理で年齢層が高かったのか。
今日は暑かったが5月の風が吹き、浜風が潮の香りを運んでくるわけじゃないが爽やかだった。
伊勢佐木町へ入り、BOまで歩いた。
昔、毎日のように通った頃と比べて書籍コーナーが狭くなり、3階に追いやられたのが寂しいが、未だ古書好きも健在で、狭いエレベーターに同じ匂いの3人が仲良く乗った。
徳岡孝二「最後の料理人」飛鳥新社 2019
目に付いたので、既に現役ではないが食を生業とした身である以上黙ってやり過ごす訳にはいかない。
云わずと知れた和食をリードしてきた京都吉兆の料理人だ。
取引先の先輩が、「京都吉兆」で奢ってくれる機会があったが、直前に食中毒を出したんだったと記憶するが、運が無く賞味する機会が無かった。
まあ、料理なんだから喰ってみなきゃどうしようもないが、せめて文章からその一端を味わえないかと思ってね。
家に帰ってパラパラとやってみたら、ジュンク堂盛岡店の領収書が出て来た。
日付が2019年6月25日(火)13:33。
4月の出版だから、未だ平台にあったのだろうか、それにしても盛岡から横浜まで旅をした本で、こういった前の所有者の残した痕跡があると本に味わいが増す。
池内紀「富の王国ロスチャイルド」東洋経済新報社 2008年
ドイツ文学者のエッセーは種村季弘が好きで、淫していたが、早くに亡くなってしまったので、二番手といったら失礼だが、目に付くと買って読んでいた。
最近、息子のイスラム学者池内恵と飯山陽が争っていて、飯山贔屓としてはどうも池内恵が姑息で好きになれず、坊主憎けりゃ袈裟まで憎しで、オヤジの紀も敬遠していた節がある。
ロスチャイルドについては若い頃から興味があり、幾つかの著書を読んでいたが、最近はディープステイトの始祖として極悪人になっていて、色眼鏡で見るから本質を見失っているところもあるやも知れず、林千勝のロスチャイルドと一緒に読んでバランスするのにいい本じゃないかと思う。
つい最近、比較的好意的にロスチャイルドを書いた本を読んだが誰のだったのだろう。
とにかく量を読むことに重きを置いているから、消化されずに本が通り過ぎて行く。
だが、量が質を変える瞬間が来ることもある。
7時前に家について晩飯を軽く食べた。
タイの辛いトムヤンヌードルを、僕が居ないうちに作って食べると云っていたが、何しろ昨日から準備していたスープの量が半端なく、昼夜食べても残っていて、僕もそれを食べることになった。
気を使ったのが見え見えの、小さくて柔らかい煮烏賊があったが、美味かったな。
食後に煎餅と夏ミカンを食べて、二階に上がり、借りて来たマーサ三宅のアルバム2枚を聴いた。
先日亡くなったので、慌てて平塚図書館で予約をしたが、思いの外余裕だったし、その後の予約も入っていないので、知っている人が少ないんだろうね。
「A Song for You」は解説に拠れば。三宅42歳の1975年の録音で最高傑作アルバムとのこと。
もう一枚のアルバム「What A Wonderful World」は45周年記念で1998年発売、全13曲のピアノを4曲を甲斐恵美子、他は各3曲を前田憲男、小川俊彦、世良譲が弾いている。
朝から出かけ気疲れもあり、物理的にも疲れて目が塞がって来た。
眠ってしまう前にエディ蕃の「横浜ホンキートンクブルース」と、ついでに日野美歌と石黒ケイと安富祖貴子のホンキートンクを聴いて寝ることにしよう。