雨の日が続くと、外に出たくなくなる。
家にいる時間が長くなる。
本を読む。
雨音と、お気に入りの音楽にリズムを合わせるように、本のページをめくるのはなんとも楽しい。
久しぶりに、ミステリを読んだ。
「世界でいちばん透きとおった物語」杉井光著
タイトルと、
「ネタバレ厳禁!」
という挑戦に心を惹かれたのである。この記事ではネタバレはありませんのでご安心を。
これはねえ……、絶対アレだぞ、と私は思ったのだ。
少し、最初の方を本屋さんで立ち読みしてみて、でもこれはちゃんと読んでみたいな、と思った。
謎は謎として、お話として続きを読みたい、という、ストーリー立ての巧さがあったのだ。
非常に読みやすい。一気に読んだ。
感想については、「ネタバレ厳禁」でもあることだし、あまり多くは語るまい。読後感もよく、最後の献呈が何より私は嬉しかった。この方の作品を読んだのは初めてだったけど、他のも読んでみようかな。
なんだか、思わせぶりで申し訳ない。読んでみて下さい、としか言いようがない。
杉井光さんという著者の作品は初めてだったが、なんと「さよならピアノソナタ」シリーズ、なんていう著書があるらしい。あらら、読んでみなくてはね。こういう出会いもあるんだなー。
本との出会いは、いつも偶然である。
それは、人との出会いにも似ている。
「世界でいちばん透きとおった物語」
蒸し暑い雨夜、涼しくしたお部屋で、水割りかなんかと一緒に、ちょっと味わってみて下さいな。