玩具業界ではあまりにも有名なこの会社。
オガワスタジオというかオガワオリジナルやオガワゴムというほうがわかりやすい。
埼玉の大宮で自社でラテックス製のマスクを石膏型で製造して乾燥させてから彩色
までやって流通させていた。純国産マスクのメーカーである。
ここ以外にもマスクの会社はあったものの長く生き残っていたのはここだけである。
JIGさんもやっていたがいまはファッションウィッグが主流である。
かつては小錦や馬場、猪木、はたまたスパイダーマンのような半面マスク
は作っていたのだが無版権物であった。
その後ドンキホーテさんなどが扱い始めてスターウォーズあたりから正規版権物に変わって今になるとおもう。
自分もナン十個と買って飾っていた。
特にお気に入りは銀座のキュート(昔銀座のすきやばしにあった玩具店でここはオガワマスクをメインで販売していた)で買った忍者マスクでかぶるとすごくかっこよかった。
30年ちかく前になるが前に勤めていた玩具メーカー時代に東京おもちゃショーでたまたあまブースがオガワゴムさんの隣だった時にラテックス成形について色々教えていただいたことをおもいだした。自分が何個もマスクを買って集めているといったからだ。
ラテックスはアンモニアで薄めて液状にしたものをまるまる石膏型(これが何個もいる)に
一杯に流し込み表面が乾燥してきたところを(熱処理しているかは知らない)ターンして不要なラテックスを流しだし内側を乾燥させて手でベリベリと型からはがしてバリを切って塗装する。
そのために内側にダレがみえるのだ。
これをかぶるときラテックス臭がすごくするがなにか心地よい感じもあった。
もはやこういった作業は日本でやる業者はほぼなくなるだろう。